七夕ルリルリ
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星の数ほど人がいて、星の数ほど出会いがある、そして別れ…
ごぶさたしています、は? これでも誰だか分からない? はあ… 落ち目のヒロインで、それも成人した女なんかに用は無い? 分かりました。
「ルリ様、どなたとお話しておられるのですか?」
「いいえ、何でもありませんよ、ハーリー」
これは当時からの下僕、今ではこの恒星間航行用スーパーエクセレント・ナデシコ級戦艦の艦長としても使っているハーリー。
「間もなく回廊に到着します、ご用意を」
「わかりました」
あれから色々な事がありました、火星の後継者を一瞬で制圧した私を見て、自らの野望に利用しようとする者、それが無理なら暗殺しようとする者、でもそんな目論見は全てムダでした。
「瑠璃様、お召し替えを」
「ご苦労」
皆さん私の生まれと経歴を忘れていたようです、何と言っても私は「異能生存体」なんですから、へ? 何の事かって? 考えても見て下さい、元々王族の遺伝子を持った私には、早死の遺伝はありません、先天性疾患、遺伝病、成人病を持った者は排除され、戦争で死んだり、宮廷闘争で毒殺されるような運の無い者も淘汰されます。
「全艦に回線開けっ!」
その上、今までの研究で見つけられた「死なない兵士」の遺伝を強化して導入された私達は、目の前で銃を発射しても当たりません、私達PS(パーフェクトソルジャー)の中でも「いじめて君」と呼ばれたハーリーですら、一般社会では国家元首級の運を持っています。
「今日こそっ! 同盟を称する愚民どもを葬る日が来たっ!」
私のの演説を前にカメラに向かって、何やら熱く語っているハーリー。
何度も暗殺されそうになった私達は、「仕方なく」旧ナデシコメンバーとネルガルを使って、無血革命を成功させました、その後はトントン拍子に太陽系外にも勢力を伸ばした私達でしたが…
「わし座、アルタイルに立て篭もる残存兵力を討ち、銀河の統一を果たすのだっ! ジーク・カイザー!」
アキトさんの独占を企むミスマル・ユリカ一統が(テンカワ姓は認めない)アキトさんを連れ去って、長征の果てに自由惑星同盟を建設したのがこの戦いの発端です。
「「「「「「「「「「「「マイン・カイザー! ノイエ・ピースランド万歳!」」」」」」」」」」」」
要塞彦星内司令室。
「きっ! 来ましたっ! 回廊開口部に艦隊確認っ! 規模は… 12個艦隊全てが両側を封鎖していますっ!」
通信士メグミが、絶望した声で魔術師と呼ばれた司令官に報告する。
「くっ!」
ま、あの人もがんばりましたが、所詮、戦術級の指揮官。 国家レベルを動かす戦略級の指揮能力は無かったと言う事です。
政治の実権を掌握できなかったユリカは、衆愚政治に敗北し、ルリに力で対抗できる程の有効な戦力を、最後まで用意する
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