ハグハグ、はづきはオバ級?
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る。
「うづきちゃんなら1本でおなかいっぱいだよ、あ、始まっちゃう」
「レディーー!(準備はよろしいですか?)ゴォーーーー!(始めっ!)」
まずは東京スタイル(パンを水に漬けて食べる)で飛ばすチャンピオン。
「やっぱりアメリカね〜〜、味なんか無いし、パンもパサパサじゃないの」
「日本代表の女性はケチャップとマスタードを手に取りました、かけています、もう勝負は捨てたのかも知れません」
「うん、やっぱりホットドッグはこうでなくっちゃ」
「Tunami〜、すでに3本目、TOKYOスタイル、早い」
(うわ、何アレ、水に漬けちゃって、まずそ〜〜)
他に構わずケチャップとマスタードをかけて、正しい食べ方をしているはづき。
「いいぞ、その調子だ」
「何言ってるの、お兄ちゃん、このままじゃあお姉ちゃん負けちゃうよ」
「いいんだ、人として負けてくれ」
全世界に向けて、はづきの力を見せ付けないよう、心配するちとせだったが。
(ふっ、甘いわね、ホットドックは「飲み物」なのよ)
ゴクン…ゴクン…ゴクン…ゴクン
「オーマーガー!」
隣にいたイングランド代表が、はづきの飲み方を見て、思わず手を止める。
「ジーザス!(なんと言う事でしょう!彼女は飲んでいます、まるで中学生のような少女が、大男より早いペースで平らげて行きます)」
「やっちまった(汗)」
大食いオバ級の力を遺憾なく発揮し、8秒に1本のペースで飲み込んで行くはづき。
「チャンピオンはすでに30本、しかしこのペースならすぐ追い付きます、ついにタイトルが入れ替わるのか?」
ゴクン…ゴクン…ゴクン…ゴクン…
「ここでチャンピオンもペースアップ、区間記録では去年を超えました、残り5分、勝利の栄冠はどちらに?」
闘志に満ちた目で、はづきを見ながら食べるチャンピオン、各国代表の2メートル近い巨体とウエストを持つ巨人は、例年通り10本そこそこの本数しか食べていなかった。
(ふっ、やるわね、この私を本気にさせるとはっ!(クワッ)」
「は」「さ」「み」
髪飾りのように付いている3つの石、これはどこかの徳の低い高校生が作った、はづきの中に棲む餓鬼を封じるための「文珠」と呼ばれる石で、それを外した瞬間、はづきは鬼になる。
パシッ! キュウウウウウウウウウウウウウン!
現地では、まるでスーパーチャージャーか、目の前でジェット機が離陸するような過給音が聞こえた。
「や、やべえっ!」
「お姉ちゃん?」
ドオオオオオンッ!
大気圧よりも低いはづきの胃の中に、次々にホットドッグが吸い込まれて行く、給仕が間に合わなくなると、両隣の選手の次の皿を奪い、やがて全てを飲み込んで行った。
「ハグハグハグハグハグハグハグハグ……」
きっとどこかの法師の右手の
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