(偽)夜ペンの住人さん
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おキヌ結構変
「うーん」
細筆を持ち、半紙と"すずり"を前に、首を捻っているおキヌちゃん。
「どうしたんですか?」
「あっ小竜姫さまっ」
小竜姫に見付かり、慌てて半紙を隠そうとするおキヌ。
「あらあら、何も隠さなくても、恋文ですか?」
「え、あ、はい(ポッ)」
「それにしても硬い文章ですね、お慕い申し上げ候? ここで候文が読めるのは、私かヒャクメぐらいですよ」
「やっぱりそうですよね、でも考えたら考えるほど硬くなってしまって」
「「フッフッフッフッ」」
そんなおキヌの後ろに、二つの影が迫る。
「そんな時には」
「これを見るでござる」
「え?」
二人のケモノは、あるホームページを教えた。
「ここは三百万ヒットの実績があって、HTML形式のテキストも読みやすく」
「内容も充実していて毎日更新、掲示板での読者同士の交流も盛んなのでござる」
「「現代人に通用するSSを書きたいのなら、ここで勉強するのよ(でござる)」」
「あの、私が書きたいのはSSじゃなくって、その」
「まあ、いいじゃありませんか、みんなで一度、手紙を書いてみてはどうでしょう、普段言葉にはできない事も手紙なら書けるかも知れませんし」
「おお、さすが小竜姫様でござる」
その後、現代文?を習得していったおキヌ達は、横島に手紙を書いた。
(いつもの優しい横島さんも嬉しいんですが、やっぱり女の子なら、時には強引にグイグイ引っ張って行って欲しいものなんです、それに)
(拙者はもっと散歩がしたいでござる、怠け者のキツネなどは放っておいて、毎日遠出するでござる、出張する時も電車などは使わず、鍛錬のためにも走って行けば、電車賃も浮いて一石二鳥でござる)
(私は休みの日はゴロゴロしていたいわ、散歩マニアのバカ犬は放し飼いにでもしておいて、私達は明るいうちから、フフッ、普段は表に出せなくても、最近の私は変なの、もう我慢できない)
やがて、書き上がった手紙は横島に渡された。
「あの、手紙なんて初めてですけど、一生懸命書いてみました」
「拙者もこのような密書は初めてでござる」
「恥ずかしいから隠れて読んでね」
「あ?ああ」
そして返事を待っている一同。
(ああっ、私ったら何て事を、思い出しただけでも)
手紙の内容の恥ずかしさに、身悶えしているおキヌ、そこに横島が現れた。
「あっ、横島さん、読んでもらえましたか?」
そう言って顔を隠し、後ろを向いてしまうおキヌに、そっと手が回された。
「読ませてもらったよ、おキヌちゃんがこんなに思い詰めてたなんて」
「えっ?(ポッ)」
お腹に回された横島の手が離れると、そこにはロープが残っていた。
「ええっ! な、何ですか?」
「だっておキヌちゃん、"もっと私を縛り付けて欲しい"って書
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