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GS美神他、小ネタ集
苦離主魔巣
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も、相手が神族である事などすっかり忘れ、危険な戦場で命を共にした戦友だと思っていた。
「うむ、愉快だ、歌うぞジーク」
「はい(ニヤリ)」
 すっかり調子に乗り、魔界では禁止されている美しい歌を歌い上げ、牙が落ちて翼が白くなって行く二人… 要は堕落し切っていた。
「楽しいのね〜〜、今日は私のおごりなのね〜〜」
「いいんですか? ヒャクメさん」
「いいのよ〜〜 ジーク君〜〜 諜報員には使途不明金が付き物なのね〜〜、だからここはお姉さんにまかせるのね〜〜」
「はい、それではご馳走になります」
「じゃあ、ご褒美のチュ〜して〜〜」
「は、はい……」
 ヒャクメとジークも壊れていた。
「それでは僭越ながら、次は私が… 酒〜は〜飲〜め〜飲〜め〜、飲む〜〜な〜ら〜ば〜」
 小竜姫の黒田節が披露された。
「戦友、お前も中々芸達者だなあ、はははっ」
「いいえ、貴方程ではありませんよ、うふふっ」
「はははっ! 今日は愉快だっ! メリークリスマス」
「私もですっ! めりーくりすます」
 余程楽しかったのか、ついクリスマスを祝ってしまう魔族と仏様。

 数時間後…
「何だぁ? 人間共はもう駄目なのかぁ? お〜い起きろぉ!」
 ちなみにこのセリフは、ワルキューレでは無く、言葉の壁を越えた小竜姫の物だった。
「仕方ありません、良い場所を知っていますので、そこに行きましょう」
 これが現在のワルキューレ。
「はい、姉上」
 これがヒャクメ
「貴方は弟と結婚して下さるのですか?」
「はいっ、姉上」
「僕も行くのね〜〜、今日はとことん飲むのね〜〜っ」
 これが現在のジーク、多分人格交換でも起こったらしい。
「じゃあ行くぞっ、貴様らっ、しっかり掴まってろよっ!」
「「「イエッサー!」」」
 その日、東京には竜が出現し、二人の天使と神様を乗せて、虚空に消えて行った……

 後日、店には「魔法料理 魔鈴賛江」と書かれたサイン色紙が4枚並び、アホ面をポラロイドで撮られ、肩を組んでピースサインまでした小竜姫とワルキューレ。 ジークの膝の上に乗って、結構良い感じのヒャクメの写真が壁に飾られていた……
 今回の処分… 小竜姫 訓告及び謹慎10日。 ヒャクメ 使途不明金の返却及び、減給30日。 ワルキューレ 厳重注意及び、減給15日。 ジーク 厳重注意、交換留学の終了、思想教育のため原隊に復帰。

 その後は、神族と魔族の難しい会議が行われる時、必ず米の酒が用意されるようになり、何故か言葉が通じない相手でも、翌日にはお友達になっていて、デタントが長く続いたと言われるている……

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