苦離主魔巣
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ながら、何やら嬉しそうにしている小竜姫。
「忘年会なのね〜〜」
やる気全開のヒャクメ。
「やあ、いらっしゃいませ、来て頂けないとばかり思っていましたが、わざわざお運び頂き恐縮です(キラッ)」
女の声を聞き、いつの間にか復活して、顔を洗って髭を剃り、歯も磨いてサッパリした西条が現れた。
「西条先輩、相手が神様でも魔族でも関係無いんですね」
「いや、美しい女性には、こうしてご挨拶する義務があるんだ、これも貴族の領分と言った所かな、ははっ」
「所で、床の二人は生きてるのか?」
横島とタイガーを軽々と持ち上げ、眺めているワルキューレ。
「そいつらは殺しても死なないわよ」
「…ワ、ワルキューレだ… 俺はヴァルハラに来たのか…?」
「いいや、地獄の1丁目だ、気付けに強い酒でも飲むか?」
「アルコールの話はしないでくれ… もう死ぬまで一滴も飲まないぞ……」
「ワッシもジャーー」
美神に吐くまで飲まされて、その後また飲まされるのを繰り返し、便器とお友達になって、トラウマになったらしい。
「魔鈴君、モスコミュールをお出ししてくれないか、もちろん僕の驕りだ」
「口当たりのいいカクテルで早めに酔わせるつもりですか? もうカクテルは品切れです」
「私は洋酒はちょっと…」
「日本の神族はやっぱり日本酒なのね〜〜」
「わかりました、そちらのお二方は何にしましょう?」
「そうだな、蒸留酒は趣味じゃない、ワインでも貰おうか」
「僕は一度、日本酒を飲んでみたいですね」
「あたしも日本酒がいいわ、ワルキューレもそうしなさいよ」
「そうか、原料は何だ?」
「お米よ、アルコール度数もワインと似てるし、いいでしょ」
「では魔鈴君、「僕が持って来た」、辛口の最高級品を出してくれるかい?」
「はいはい」
日本酒にどのような効能があるかも知らず、忘年会を始めてしまう一同……
「「「「「「「「乾ぱ〜〜い!」」」」」」」」
数十分後…
「あのね、前から聞きたかったんだけどね、竜神様って普通神社で奉られてるでしょ、でも小竜姫って仏道じゃない、どっちなの?」
普段は聞けない事も、酔いが回って無礼講になればオッケーである。 ヒャクメは小竜姫の逆鱗に触れるような質問を平然としていた。
「そりはね〜〜… 細かい事は気にしないでいいのね〜、どっちも似たようなもんだしね〜〜、あははははっ」
米の中には7人の神様がいると言われる、お神酒の力は神をも酔わせてしまい、ヒャクメ語を使わせていた。 これが民族と言語の垣根を越えさせる、日本酒の威力だった。
「よお戦友、まあ飲め」
「頂きます」
「これも白ワインみたいで、中々いけるじゃないか、こっちにも良い酒があったんだな」
「ええ、市販のは駄目ですが、本物は美味しいですね」
ワルキューレ
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