苦離主魔巣
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への危機・想定されません・安眠の継続を推奨)
マリアは自分の警戒レベルを上げたが、カオスの安眠は妨害しなかった。
「…こうです、分かりましたか、おキヌさん」
「はい」
「縁起物でも、あのような祭りに使われた物は、こうやって呼び寄せた神仏を送り返し、鬼とならないように祈願する物なのです」
「分かりました」
「し、小竜姫様… 何してるんです?」
「ああっ、店の飾りがっ!」
クリスマスの飾り物は、すでに炭に変わって、店の角や周りに置かれていた。
「それって、正月のしめ飾りと同じなワケ?」
相手が小竜姫なので、天然なのか、本当に宗教的に意味があるのか、理解できないで固まっている一同。
「おはようございます、と言っても既にお昼ですが。 店の中の気が余りにも不浄だったので、飾りを燃やして、呼び込んだ陰の気を払わせて頂きました。 炭を店の周りに置いたのは、邪気が戻って来ないようにするためです」
「でも、来年も使えたのに…」
「貴方も関係者なら分かるはずです、縁起物で一時的に福を招き入れても、神社仏閣に返納しなければ、鬼となって災いを招きます。 今日は私が念仏を唱えて燃やし昇華させました。 生きているモミの木は、外に出して日光に当てて浄化していますが、こういった物を使い回そうとは考えないことです」
「はあ…」
一同が呆気にとられていると、思う所がある人達も来てしまった。
「何をしている? 証拠隠滅か?」
「はっ! どうやら手遅れだったようです、陰の気が悪鬼を呼び寄せてしまいました」
「誰が悪鬼だ、誰が」
「そうです、今でこそ北欧は「サンタクロウス」なる化け物の住みかになっていますが、我々はそこの神だったんです」
「あ〜、頭に響くから、大きな声出さないでくれる?」
「アタシも、もっとピートの胸で眠りたいワケ」
「あの、折角来て頂いたんですから、もっと穏便に…」
「招待しても、どっちも立場上出られないんでしょ。 あ〜、頭痛い、魔鈴さん、迎え酒に何か出して、こっちのお姉さん方にもね」
「ええ」
「待て、我々は神族の指導者の生誕日を祝う事などできん」
「私も仏道の守護者として、表立っては祝えません」
「いーのよ、これも適当に名目付けて、毎日忘年会やってるだけだから。 昨日がGS関係者、あさってがオカルトGメンの納会、30日がうちの納会、大晦日以外は、取引相手とずっと続くのよ」
「「「「へ?」」」」
日本の商習慣を知らない面々は、疑問符を浮かべて首を捻っていた。
「さあ入った入った、まずは駆け付け三杯、グッと行って貰いましょうか」
「うむ、忘年会か、それなら仕方ないな」
「ええ、姉上」
「さあ、そちらのお二方も」
「こんな日が高いうちからですか? で、でも、忘年会なら仕方ありませんね」
困った顔をし
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