暁 〜小説投稿サイト〜
μ's+αの叶える物語〜どんなときもずっと〜
第51話 部長の行方
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は理解に苦しむ。

「あの、まだ更衣室にいるんじゃないかな?」
「いやそもそも2年生組よりも前に着替え始めたのに?おかしいんじゃないそれ」
「でも確かに私達が入った時はいなかったよね?穂乃果ちゃん」
「そうだね〜。海未ちゃん引っ張るのに忙しかったから......でも、いなかったと思う」
「......どうしてでしょう。軽く穂乃果にバカにされたような気がします」


つまり纏めるとこうだ。
2年生組よりも先に更衣室に入った1年生と3年生は先に着替え、そして2年生組が入った頃には矢澤にこはいなかった。

普通ならば矢澤にこが先に屋上に来ている方が道理である。
なのに今現在ここにいないということは矢澤にこよりも先に着替えている2年生組ということになる。

当然それはおかしいことだ、とここにいる誰もが思うことだ。
じゃあ矢澤にこは今どこで何をしているのか?



「脱走したのかにゃ?いつかの真姫ちゃんみたいに」
「ヴぇぇぇぇっ!?ちょっとなんで今ここで掘り返すのよ凛〜!」
「ちょちょっとぉ〜真姫ちゃん暴れないで〜。潰れちゃう〜」


合宿時の痴態をぶり返された西木野さんは花陽のストレッチサポートをしているにも関わらず凛を引っ掴もうとしておる。おかげで花陽がペチャンコだ、主にたわわな双丘が。



「あ、もしかして......」

そこまで考えていた時、終始無言だった絵里が不意に声を上げる。

「?何か思い当たる節でも?」
「まぁそうねぇ......あの日(・・・)って言えば伝わるかしら」
あの日(・・・)?」



絵里がそう言い出した途端、『あっ』と確信じみた表情を浮かべる8人。にこがいない理由には、『仕方ない』という顔をする子もいれば、『経験したからわかる』といった顔をする子もいれば、『それは言いづらいよね』なんて顔をする子も出てきて、現状把握していないのはたったの一人だけとなった。


「え?待って?何の日?そんな大事な日があったか?」
「まぁ......大地が知らないのも無理ないけど」
「でも知らなきゃ知らないで気遣いのできない最低男にゃ」
「だから待て凛。まずその前にあの日(・・・)とはどういう意味か説明してから罵れ」


しかし、ガールズ一同は『それを私たちの口から説明を求めるの?』なんて雰囲気で俺に視線を集めるもんだから、え?俺なにか悪いことでもしたか?と過去に何度もした現実逃避と始める。

いいや、現実逃避なんてものの前にそもそも悪いことをした覚えがない。俺はみんなの言うあの日(・・・)がどんな日なのか知らないから、今後同じ質問をしないように聞いている。


しかし、しかしだ。
彼女らは、さも今どきの男子は知ってて当たり前とで
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