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KANON 終わらない悪夢
89じばくそうち
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祐理の挑発で二人の女がキレた。
 窮地に追い込まれた佐祐理が押した、強力な自爆スイッチにより、二人の友情も、社会的な制裁や取引も何もかも粉々に粉砕され、ここに妖狐の名門家の娘二人と、禁忌を犯して生まれてきた娘との、夢の対決の幕が切って落とされようとしていた。
『ふざけるなっ! 佐祐理〜〜〜っ!』
 何だか格闘漫画のように、気が爆発して足の周囲に衝撃が走り、口や目からエネルギーや蒸気を放出しながら殴りかかる舞。
『死ねっ! メスブタが〜〜〜っ!』
 劇画調になって体や顔の枠線が太くなり、背景の集中線や口の中の斜線が増え、ヤンキー漫画の主人公のようになって殴りかかる美汐。
 魔物達の全力のグーパンが、佐祐理…… いや、泥棒猫で卑怯で姑息で鼻持ちならない成金で政治家のメスブタのコブクロを目掛けて殺到しようとしていた。
 どうにかして腹パンして一弥を亡き者にしたかったらしい。
「やだ〜、一弥が殺されてしまいます〜、助けて下さい、お 父 さ ん」
 佐祐理の方も恐れること無く魔物の力を引き出して、二人の魔物に対抗しようとしていた。
『ギャラクティカ・エクスクラメーション!』
『ファントム・エクスプロージョン!』
「ドラゴン冥界波!」
 三匹の魔物は、どこかの聖闘士かボクシング世界大会のようなフィニッシュブローを放った。

。近くにいた警官も、美汐の暗示が効いたままで、撮影の続きだと思わされていたので止めることもできなかった。そこで祐一の取れた行動と言えば。
「おぐふぅ!」
 自分がギャグキャラなのを思い出したのか、佐祐理の前に立ちはだかり、一弥を守ろうとして三方向から攻撃を受けた。
 たまたまタマタマの付近に強烈なパンチを貰って、今までに姉妹丼、親子丼、キツネ丼、親友丼を食べ尽くした部分はボロ雑巾のように成り果てた。、
『ゆうくんっ!』
『祐一っ!』
「祐一さんっ!」
 天使の人形の側でも離反者が出ていた。 佐祐理の祐一、舞の祐一、一弥、名雪の力。他にも栞や美汐の祐一達も、ここまでの喜劇は望んでいなかった。

『はい、そこまでです』
 どこかから空間転移してきたのか、エプロン姿でサンダル履きの秋子が出現した。
 人間サイズ、仮面ライダーサイズの怪人、ちっちゃい怪獣ごときでは、キングギドラには勝てない。
(((無理だ、勝てねえ…)))
『了承』

 残った数名の警官が原付バイクから書類を出し、全員の住所氏名を聞いて行ったが、秋子が名乗った時に年配の警官の顔色が変わった。
「み、水瀬さんですって?」
『ええ、水瀬秋子です、ご存知でしたか?』
 年配の警官はその場で跪いて土下座しようとして、周囲に目があるのを見て思い留まった。
「これは失礼しました、ご本家の方が直接おいでになるとは……」
 書き込んだ書類
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