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KANON 終わらない悪夢
89じばくそうち
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。そんな目で見ないでくれ」
『何てことをっ! 二人共っ、それ、強姦ですよっ!』
『…違うっ! 10年ぶりに再会して、私たちはあんなにも愛しあった! 祐一だってずっと心の声で話して私を受け止めてくれて、同じ化物として融け合って沢山混ざり合ったの!』
 あの準強姦行為も、オラオラ香里ちゃんと同じように、舞の中では愛の記憶で塗り替えていた。
『くっ!』
 自分の大切な恋人を、異母姉に陵辱された上に、公共の場で汚らしい言葉を使って合意の上だと言い張り、セカンドレイプしている女を苦々しく見る美汐。

『佐祐理、祐一を脅迫ってどういう事? 祐一には近付かないようにあれほど言ったのにいつの間に?』
「あれ〜、バレちゃいましたね〜(笑)舞と祐一さんが、うちに泊まりに来てくれた時に決まってるじゃないですか〜、お風呂に入ってる間、お母様達が幻を見せて、祐一さんが一緒にいると思えるよう幻術をかけてくれたんですよ〜、それにさっき言いませんでしたか〜? 「祐一が欲しいならあげる、一緒にいるだけでいい」って」
 魔物の支援によるものか、真っ黒な台詞を平然と並べる佐祐理。
 妹の彼を寝取ったり、哀れな人魚姫のような存在からも男を取り上げられる魔物なので、少し背中を押されれば親友の男(弟)を寝取るぐらい楽勝だったらしい。
『それはお前の裏切りを知る前の話よっ! 私は信じてたのにっ、信じてたのにいいっ!』
 頭を抱えて泣き叫び、親友だった女を「お前」呼ばわりして友情が壊れ、誰も信じていなかった頃の舞に戻っていく。先程の感動的なシーンも全て台無しである。
 ザワザワザワザワ
 舞の周りで化け物たちが蠢いていた。
(佐祐理なんて死ねばいいのに…… ついでにこの女も)
 治療を行った術者がそう思えば、佐祐理は助からない、もっと大きな力で誰かが守ってやらなければ。(笑)

「それに祐一さん、私が誘った時に心の声で、「私の体も、倉田家の財産も欲しい」って言いませんでしたか〜? 一弥の霊にも「今度は強い子に産んで貰うんだぞ」って言いながら何回も何回も沢山出して下さいましたし〜(ニヤニヤ)」
 その言葉を聞いても、思い当たる節が多すぎた祐一は、全否定できなかった。
「私のお祖父様やお父様みたいに沢山の女を囲うには、倉田家の財産や権力が必要だってお教えしたじゃありませんか〜、今がその時ですよ〜」
 財布から分厚い札束を出し、舞と美汐の頬を現金でペシペシと叩き始める最低女。
「オラオラ、これが欲しいのんか〜? いくら欲しい? これ持ってさっさと帰れ〜(ニヤニヤ)」
 魔物の後押しにより、どんどん下衆な性根を発揮して、何故か関西弁で喋る佐祐理は、舞や佐祐理の祖父のような態度を取り始めた。

『イヤアアアアアアッ!』
『フオオオオオオオッ!』
 祐一の様子と佐
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