87佐祐理お姉ちゃんがガチレズじゃない世界線
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り」
「はいっ」
やがてチクチクと痛みが走り、自分を呼ぶ声が聞こえた。
「佐祐理さん、佐祐理さん」
コクリ
まだ眼球は半分上を向いて、トロンとしていたが、祐一の声は聞こえていた。
「大丈夫? 今なら痛くないと思うんだけど、もうほとんど裂けちゃったし」
コクリ
正気を保たせ、祖母の言いつけ通り、天国から帰って来るために裂けて、現世に戻る事を許した自分の膜に感謝する。
(また、お婆様と沢山お話ができました、ありがとうございました)
また泣き出した佐祐理だが、悲しい表情ではなく、微笑みを浮かべていたので安心する。
「どうしたんだ? またお婆さんに会えたのか?」
コクリ
祐一の胸の中で泣きじゃくる佐祐理。 これからはこの人が自分を鳥籠の中から出して自由にし、天国まで飛べる翼を与えてくれるのだと信じて。
1時間後
「もういいよ、痛いだろ佐祐理さん」
まるで舞か香里のように、何回でも祐一の「上」でサービスを続ける佐祐理。 約束の1時間など、とっくの昔に過ぎていた。
「いいんですよ、もう佐祐理の心も体も、倉田の財産も、全て祐一さんの物です」
「そんな…」
体はともかく、財産目当てのようで何か嫌な感じがする祐一。
「私とは結婚して頂けないんですかっ? では今までの事は遊びだったんですねっ(嘘泣)」
「いや、そうじゃなくて、相性良いかどうか分からないし、財産目当てみたいで嫌だから」
「私がお嫌いなんですか? それとも何か足りませんか? そう… そうですよね、私は香里さんほど美しくありませんし、舞のように素敵ではありませんから」
そこに「戦車のように頑丈な水瀬さん」と言う表現は無かった。
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