87佐祐理お姉ちゃんがガチレズじゃない世界線
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れば、佐祐理はまた一弥の後を追うか、名雪に止められていた力を行使して、急速に命の火を燃やし尽くして死んでしまう。
(さあ、佐祐理さんにも「注射」してあげないと、香里さんみたいになっちゃうよ。 「お姉ちゃん」が死なないように、魔物は1体憑依させてあるけどね)
祐一のどこかにその声が届き、佐祐理を抱かなければ、栞や香里のようになってしまうのだと納得させられた。
既に恋人の栞、従兄妹、恋人の姉、叔母、異母姉までヤっちゃっていた祐一クンにとって姉の親友を毒牙にかけるのは容易い事だった。
案外「毒を食らわば皿まで」と思っていたかも知れない。
そこでほんの数日前、下着を見られるのも恥ずかしがっていたお嬢様が、祐一の目の前でドレスを脱ぎ始めた。
「ど、ドウしタんだイ? 佐祐理サン」
「うふっ、こんな事に興味が無い、と言っては嘘になります。 私も祐一さんの事をもっと知りたい、私の知らない世界を、もっと教えて頂きたいんです」
すでにドレスはソファーの肘掛に置かれ、次は絹の下着を外そうとしているお嬢様。
「ソ、そンナ、俺ノ知ってル事ナんて…」
「いいえ、所詮私は籠の鳥、世間の事など何も知りません。 この世にも天国があるなんて知りませんでした… あの、舞の表情を見るまでは」
すっかり産まれたままの姿になった佐祐理は、胸だけ隠しながら、祐一の膝に横から座るように抱き付いた。
ムニュゥッ!
(はおおうっ!)
とても柔らかい感触と、芳しい髪の香りに、フェロモンが混ざってプンプンで、祐一クンの理性は敗北寸前。 佐祐理のお尻の下では、祐一クンジュニアが拳?を突き上げ、シュプレヒコールを上げていた。
「私も舞と同じように、天国へ連れて行って下さいませんか? でも、もし祐一さんを独占したと知られたら、舞にお仕置きされるかしら? フフッ」
さらに顔を近付け、妖艶に目を閉じて、唇を突き出す佐祐理、これがさっきまでの少女と同一人物とは、とても信じられなかった。
「さッ、佐祐理サンっ!」
チュ〜〜〜〜ッ! カシャッ! キュイーー
貪るように唇を重ねた時、ストロボが焚かれ、シャッター音とフィルムを巻き取るモーターの音がした。
「エッ?」
「気にしないで下さい、私、キスは初めてでしたので、侍女に記念写真を撮るよう言っておきました」
そこで暗幕の向こうに人影があるのに気付き、姿勢を正す祐一。
「だ、だめじゃないか、家の人に知られたら…」
グリフィスさんのようになるのを恐れ、正気に戻る祐一だったが、また佐祐理に唇を塞がれる。
「お母様も祐一さんの事を大変お気に入りになられて、是非祐一さんをわたくしの婿に、と仰って下さいました。 さあ、どうぞ召し上がって下さい」
まるで昼の弁当でも差し出すように、自分の乙女を差し出す佐祐理は
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