ペルソナ3
1855話
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に矢を撃ちまくるような真似をすれば話は別だが、今のところそんな事をしている様子はない。
そんなゆかりの矢筒が満杯に――それでいて、矢を取る時にスムーズに取れるように――矢を詰めると、俺達は16階に向かう。
途中でも何度かシャドウが姿を現し、いつもとは違う凶悪さでこちらに攻撃をしてきたりもしたが、ゆかりが奮戦してその全てを倒していく。
ゆかりが本当に危なければフォローするつもりだったのだが、幸いにもそんな機会はなかった。
そんな訳でシャドウを倒しながらタルタロスを進んで行くのだが……
「うーん、正直なところいまいちだな」
宝箱の中にあった宝石……魔法の籠もったマジックアイテムの宝石を見ながら、そう呟く。
勿論粗悪品という訳ではない。
もし今日が好戦的なシャドウがいる訳ではない普通の日であれば、この宝石を見つければ結構嬉しかっただろう。
だが、ここまでシャドウが凶暴になっているのであれば、宝箱の中身も変わっていて欲しいと、そう思ってしまうのは悪くないと思う。
しかし、結局宝箱を開けてみれば、そこにあったのは今まで何度か入手してきたような、そんな魔法の込められた宝石。
これでがっかりするなという方が無理だろう。
「シャドウがあの様子だったし、てっきりタルタロスに色々と変化があったのかと思ったんだけどな」
荒垣も宝箱の中身が普通の宝石だった事を残念に思いながら、そう呟く。
16階から先に進めるようになっており、それでシャドウが凶悪になった……という可能性はあるか?
だが、そうなると16階のように封印されている階から先に進むと、それ以下の階のシャドウは凶悪になるという事になる。
それはちょっと遠慮したいし、出来ればそんなシステムにはなっていてほしくはない。
「違う……と言い切れはしないけど、多分違うんじゃないかとは思うんだよな。いわゆる、希望的観測って奴だけど」
「……ま、アルマーがそう言うならそれでもいいさ。どのみち、16階に行けば多少は事情もはっきりするだろうし」
荒垣がそう言い、俺達3人は再びタルタロスの中を進んでいく。
シャドウを倒し、宝箱を開け……そんな風にしながら進み続け、体感で二十分くらいが経っただろうが。
今までなら、結構簡単に上への階段は見つけられていたのだが、今日に限って中々見つからなかった。
それでも15階は永遠に広い訳でもないので、歩き回り続けていればやがて階段を見つけることには成功する。
「階段が見つかりにくかったのも、シャドウの凶暴さと何か関係があると思うか?」
そう尋ねてくる荒垣だったが、俺はそれに頷く事も、首を横に振る事も出来ない。
その辺りの事情は、そう簡単に判明するものではない。
特に大きいのは、やはりこれが
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