ペルソナ3
1855話
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く命を奪うようになる、といった風に。
俺がゆかりに求めているのは前者で、後者までは望んでいない。
幸いこの世界の敵というのはシャドウだけで、人間と敵対するような事にはならないらしい。
当然のようにそれは今だけの話で、将来的にどうなるのかというのは全く分からないのだが。
ともあれ、何にせよゆかりも敵が少数の場合は冷静に対処出来るようになってきているのだから、このままならそう遠くない内にシャドウの数が多くてもそれにきちんと対処出来るようになるだろう。
「慣れ、か。……女の子が戦闘に慣れるってのは、正直どう思う?」
「意外性があっていいんじゃないか?」
「あのね……そこは普通なら、そうでもないよとか、ゆかりの場合は戦闘に慣れていても可愛いよ、とか言ってくれてもいいんじゃない?」
意外性という言葉が気に入らなかったのか、ゆかりが俺に向かって不満そうな表情を向けてくる。
うーん、意外性は駄目となると……
「そんなところも、ゆかりの魅力だ……とか?」
「あのね、シャドウを相手に戦っているのが魅力って、私はどこのアマゾネスよ」
再び向けられてくるジト目に、そっと視線を逸らす。
シャドウミラーの面子なら戦っている姿が魅力的だと褒められれば、喜ぶ者もいるかもしれないが……やっぱり普通は喜ばないか。
「はぁ、アクセルに期待した私が馬鹿だったわね。……それより、16階に向かうんでしょ? 早く行きましょ。またシャドウが出てきたら、ちょっと洒落にならないわ。……ああ、その前に、アクセル矢を貰える?」
そう告げてくるゆかりに、空間倉庫から取り出した矢を渡す。
先程の戦闘で、既にゆかりの矢筒の中に残っている矢は数本まで減っている。
ゆかりの持つ矢筒は桐条財閥で作られた特別製だ。
……まぁ、特別製と言っても特に何か特殊な効果があったりする訳ではなく、ゆかりの体型に合うようにオーダーメイドとして作られているだけだが。
また、シャドウとの戦いでは当然矢を多く消耗するので、当然持てる矢は多い方がいいという理由から、その矢筒は普通よりもかなり大きめに出来ている。
大きくなれば当然のようにゆかりの動きの邪魔になるのだが、そこはこのペルソナ世界でも有数の規模を持つ桐条グループ。
最新素材を使い、その大きさとは思えない程に軽い矢筒となっている。
それどころか矢筒は相応に頑丈で、防具として使う事も可能になっていた。
桐条財閥については色々と思うところのあるゆかりだったが、シャドウと戦うのであれば、当然装備品は性能の高い物の方がいいという事で、大人しく協力関係を結んだ記念にということで受け取っていた。
ともあれ、そんな訳でゆかりが戦闘中に矢の心配をする必要は殆どなくなっている。
勿論、手当たり次第
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