ペルソナ3
1854話
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がら言葉を返す。
予想通りそこにいたのは、ゆかりだった。
そう言えば結構な頻度でこうして朝に会うけど、弓道部は朝練とかそういうのはしてないのか?
他の運動部では朝練をしている部もあるって話を誰からともなく聞いたけど。
「それにしても最近は暖かくなってきたわね。朝起きるのも一苦労よ」
「俺の場合は結構ギリギリまで寝てられるけどな。……朝食は休み時間とかにも食えるし」
そもそも俺の場合、食事というのは生命活動に必須な行動ではない。
純粋に俺が美味い物を味わいたいという娯楽的な行為なのだ。
勿論食べた物は俺の腹の中で即座に分解されて魔力として身体に取り込まれる以上、決して無意味という訳ではないのだが、それでも食べないのなら食べないで特に構わなかったりもする。
そんな訳で、本当に朝が忙しかったら朝食を抜きにしても構わないのだが……その辺は、やっぱり俺が食欲という欲求を抱いている事が大きい。
「……いいわね、男って」
そう言い、ゆかりはジト目を俺に向けてくる。
だが、その気持ちは分からないでもない。
勿論男だって寝起きそのままで学校に来る……って訳にはいかないが、それでも朝の身支度はかなり簡単な代物だ。
それに比べると女の場合は男とは比べものにならない程に忙しい。
実際こうしてゆかりを見てみると、薄らとした化粧をしているのが分かる。
女としての最低限の身だしなみ……って奴か。
個人的には、レモン達と熱い夜を終えた後の、気怠そうな寝起きの顔も嫌いじゃないんだが。
ともあれ、女子高生ではあっても……いや、だからこそなのか、身だしなみには時間を掛ける必要があるらしい。
本当かどうかは分からないが、昨日の休み時間にクラスの女が話していたのは朝の準備に1時間近く掛かるとか何とか……
その辺りは大袈裟に話していたのかとも思ったが、こうしてゆかりの様子を見ている限りでは意外と本当なのかもしれないな。
けど……レモン達の場合は、基本的にはそこまで時間を掛けていなかったんだけどな。
それこそ純粋に身支度に掛かっていた時間は、10分から20分程度だったと思う。
寧ろ、前夜の俺との行為と風呂の方が長時間だっただろう。
……まぁ、その辺は女としての技術とかコツとか、そういうのもあるのかもしれないが。
ともあれ、男と女では身支度に掛かる時間が圧倒的に違うというのは間違いなかった。
だからこそ、ゆかりは俺に向かって羨ましいという思いを込めてジト目を向けているのだろう。
「おっはようさん、2人とも。今日も2人揃って登校とは羨ましいですなぁ」
俺とゆかりの会話に割り込むような形で入ってきたその言葉に、最初に反応したのは俺……ではなく、ゆかりだった。
「ちょっと、順平!
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