暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1854話
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 その後も適当に周囲を歩き回り、死神が出てこないのを確認するとターミナルを使ってエントランスに移動する。
 そうしてタルタロスから外に出ると……

「お? アルマーか? 今日は1人でタルタロスに挑戦してたのか。珍しいな」

 丁度真田と遭遇する。

「そっちこそ、今日は1人なのか? いつもは桐条と一緒だったと思うけど」

 真田には若干思うところがない訳でもないのだが、それでも俺が真田に対してそれなりに好感を抱いているのは間違いない。
 ひたすらに強さを求め続ける。
 それだけを聞けば、どこかマイナスの感情を抱いてもおかしくはない。
 しかし……真田の場合は力を求めてはいるが、そこまで負の要素がない。
 これは結構珍しい事だと思う。……ムラタを知っていれば、尚更。
 まぁ、プロテイン系統で真田と話をするのは、色々な意味でやばいというのは分かるのだが。

「ああ。ちょっと周囲の見回りをな。美鶴の奴は……有里の様子を見ている」
「ああ、なるほど。あの……」

 何で様子を見ているのかというのは、考えるまでもなく明らかだ。
 部屋の中に仕込まれていた、監視カメラ……いや、ここは盗撮用のカメラと言うべきか?
 ともあれ、そのカメラによって有里の様子を見ているのだろう。
 正直、幾ら中性的な男だとはいえ、結局男の有里の部屋を盗撮して面白いとは思わないが。
 勿論桐条や幾月も、別に有里の部屋を覗いて喜んでいる訳じゃないんだろうけど。

「にしても、周囲の見回りで寮からタルタロスの近くまでやってくるのか……」
「ああ。このくらいの距離は、走るのに丁度いいからな」
「……なるほど」

 まぁ、走って移動出来ない距離という訳でもない以上、真田のこの言葉は理解してもおかしくはないのだろう。
 もっとも、それを納得するのかどうかと言われれば、話は別なのだが。

「それで、どうなんだ? 有里はペルソナに目覚めそうなのか?」
「あー……どうだろうな。影時間に動いているのは確認したし、桐条グループの方でもその可能性が高いからこそ、色々と無茶をやって有里を月光館学園に連れてきたんだろうし……多分、目覚めるとは思うんだよな」

 そう言いながらも、真田は若干不満そうだ。
 その不満の最大の理由は、やはり有里の一件が正確にどうにかなるまでは桐条もそちらについていなければならず、結果として真田だけでタルタロスに挑むのは禁止されているからだろう。
 1人でタルタロスに挑むというのは、桐条も許可しない筈だ。
 それもあって、真田は影時間の中をこうして走っているのだろう。
 ……もしかして、俺と遭遇しなければ直接タルタロスに入るつもりだった、なんて事はないよな?
 だとすれば、この件は一応桐条に報告しておいた方がいいかも
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