0194話『ドイツ艦のオクトーバーフェスト』
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いいかしら?」
「お好みで頼むよ」
「わかったわ。少し待っていなさい」
上機嫌のままビスマルクは厨房の方へと向かっていった。
それで少し厨房の中も遠目で見てみるとどうやら裏方の方ではグラーフが料理を作っているみたいだな。
「……提督、お冷を持ってきたわ」
そこにマックスが水を持ってやってきた。
「ありがとうマックス」
「いいわよ。…………」
ん? なにやらマックスは私の事をじっと見てきているな。
なにかを訴えているようにも感じるんだけど、はて……?
しばらくしてマックスはため息を吐いて、
「……はぁ。レーベやビスマルクには言ったのに私には何も言ってくれないのね。まぁ別にいいけれど……」
「あぁ……なるほど。マックスも恰好を褒めてほしかったんだな。大丈夫、似合っているよ」
「そ、そう……ありがとう」
マックスはそれで顔を赤くしながらもそそくさと下がっていった。
うーん……やっぱりマックスは恥ずかしがり屋だな。
私は少しそれで和んでいながらも周りを見回してみる。
確かに駆逐艦の子達がよく集まっているスペースみたいだな。
みんなお酒は飲めないから食事の方に手を付けていて楽しそうにしているな。
それで近くにいた皐月に話を聞いてみることにした。
「皐月、楽しんでいるか?」
「あ、司令官! うん、楽しいね。特にこのパンがなんとも言えない美味しさなんだよね」
そう言って皐月はドイツ産のパイ生地にかぶりついてる。
うん、楽しそうだな。
「それじゃ楽しんでいってな」
「うん!」
それから他の子達にも色々と感想を聞いている間にプリンツが食事を持ってやってきた。
「提督ー。持ってきましたよー!」
「ありがとう、プリンツ。それとなにかを言われる前に言っておくけどプリンツもその恰好は似合っているよ」
「ありがとうございます! ビスマルク姉さまにも可愛いって褒められたんですよー。嬉しいです!」
「そうか」
と、そんな時に足元の方から猫の鳴き声が聞こえてきた。
それでプリンツと視界を下げてみるとそこにはビスマルク達が飼っているオスカーの姿があった。
「あ、オスカー! ダメですよ。さ、厨房に戻りましょうね」
「ニャー……」
「まぁいいじゃないか。私も猫は嫌いじゃないよ。元の世界ではよく逃げられていたからこうして近寄ってきてくれるのは嬉しいし」
そう言ってオスカーの頭を撫でてやる。
気持ちよさそうにしているオスカーの姿にまたしても和んでいる私がいた。
「……提督がそれでいいんならいいんですけど、オスカーに食事を与えちゃダメですからね? ペット用の食事はこちらで用意しておきますので」
「わかったよ」
「ニャッ!」
するとオスカーは私の膝上に登っ
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