第5章:幽世と魔導師
第129話「守護者討伐と……」
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、そして奏が横に並ぶように着地してきた。
奏は屋上から、椿と葵は遠くから跳躍してきたらしい。
「僕が緋雪をこの手で殺した事が知られた」
「それは……まぁ、こうなるわね」
アリサが一喝したとはいえ、まだ半数以上が優輝を睨むように恐れている。
「っ……優輝!!」
「……聡?」
そこへ、窓から身を乗り出した聡が優輝を大声で呼ぶ。
「……説明、してくれないか!?お前が、あんな感情を露わにするぐらいの事なんだ!何か……訳があるんだろう!?」
「……お前…」
知らなかった事が多かったとはいえ、大事な友人の一人。
そう思ったからこそ、聡は恐怖よりも心配が大きくなり、優輝に問うたのだ。
「……良い友人を持ったね。優ちゃん」
「……そう、だな」
葵にそう言われ、少し心が和らぐ優輝。
「……妖について説明する前に、まずは緋雪の真実を伝えなきゃな」
「もしかして、前世とかも話すつもり?」
「いや、そこは省く。言うのは吸血鬼に関する事だ」
誤解されたままでは碌に説明できないからと、優輝は緋雪の死の真実を伝える事に決める。
「椿と葵は見張りを続けてくれ。確か、緋雪の事は全部知っていただろう?」
「ええ。一応ね」
「あ、そうだったの?」
椿と葵は知っていた事に、司は少しだけ驚く。
「おい!俺を無視するな!……っ!?」
「黙って。余計な口を挟まないで欲しいわ」
途中からいない者扱いされた事に憤る神夜だが、奏に刃を突きつけられ、黙る。
「………真実を知りたいと言うのなら、体育館に集まってくれ!!嫌なら残ってくれて構わない。だけど、そうするのなら、緋雪の事で口出ししないでもらおうか!」
霊力を一瞬だけ放出し、注目を集めながら優輝は大声でそういう。
伝えるならば一か所に集めた方がいいと判断し、場所を移動する事にする。
「司、奏、皆の誘導を頼む。僕は先に行って頭の中を整理してくる」
「うん。任せて」
「分かったわ」
その場を司と奏に任せ、優輝は一足先に体育館に向かう事にした。
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