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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・前半-未来会議編-
第十章 夜中の告白者《4》
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いた声とは違う、宇天学勢院の長の横にいた少女の声だ。
「救える術があるなら、それはすでに私達がやったものと知りなさい!」
「世間体気にしてるお前達のやったことなんてたかが知れてんだよ! どうせ救おうとしたがその後がどうにもならないって分かって、それで救えなかったんだって言うんだろ!」
 荒く呼吸をし、叫んだ。
 それが他人事だと思いながら、それが答えだとも思う。
 だが、どんなことを思いながらも、それを振り払うように風を受けながら走った。



 ドレイク級戦闘艦・華空の甲板に立つ実之芽は、日来学勢院の長の言葉を聞いた。
 日来の長の言葉は真実の内の一つだ。
 怒りの炎は今は落ち着いているが、それは自分が抑えているからだ。
 日々の疲れのせいで、すぐ火がつき易くなっている。
 疲れのため息を吐いた。
「すまないな、苦労ばかりかけて……」
「気に為さらないで下さい。それよりも艦内へ、日来の長が取り押さえられるのも時間の問題かと」
「そうしよう、でもまさか黄森のあいつが入ってくるとはな」
 そう言い、横に立つ奏鳴が空に表示される映画面|《モニター》に顔を向ける。
 通信中、と表示されているだけの映画面だ。
 きっとその映画面の向こうでこちらの様子を確認し、監視しているのだろう。
 沈黙を保つその映画面は、不気味そのものだった。
「明子、奏鳴様を休ませてあげて」
「そうですね、ちょっと楽しかったのにな……」
「楽しければ良いってものでもないのよ、特に国を相手にして生きていくには」
 冷たい風が再び吹く。
 まるで自分達をあざ笑っているかのように、音が鳴り徐々に弱まっていく。
 そして、その風と共にある者が来た。
「来たわね介蔵」
「忍忍」
「そのニンニン止めてもらえる? ウザい」
「暗い雰囲気なのでついやってしまったで御座る」
「その気遣いだけは誉めてあげる」
 自分の眼前、艦の装甲の上に忍者が立っている。
 迷彩柄の忍者装飾を身につけた忍者が、量の腕を組みながら現れた。
 その忍者は明子を見た。
「では明子殿、奏鳴殿と共に行かれよ」
「了解。では行きましょうか」
「あまり無茶はするなよ二人とも」
 二人は頷き、彼女らを見送った。
 甲板にいる他の学勢も、軽く一礼して警護を続行した。
 実之芽は装甲の上に立つ忍者に近づき、それと同時にこちらに向かって走ってくる日来の長が見た。
 介蔵は、今必要だと思うことを伝える。
「距離にして後六百メートルぐらいで御座る。黄森の隊員が鉄製打撃弾を使用し、足止めをしてるで御座るがやはり長と言ったところ。思うように照準が定まらず時間が掛かってるで御座る」
「近接戦で取り押さえればいいものの」
「黄森としては日来を潰さなければ各国に被害が出た場
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