第18話 4人の伝説
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ってしまう。
そうなる前にソラスを仕留め、2人を守るには――今リュウジの足元に転がっている、ボルケーノ-6Wを使うしかない。
何十発とこれを浴びたこともあり、最早ソラスは半死半生の身。後1回、この砲口から放つ6連弾を浴びせられれば、間違いなく決着を付けられる。
だが、ボルケーノを使える隊員はリュウジしかいない。そのリュウジも、今は両腕が折れてしまっている。
このままでは、起死回生の好機を地面に転がしたまま、悲劇を迎えてしまう。
「……上等だ。『伝説の男』の戦果、俺ら4人で再現してやろうじゃねぇか!」
――やがて、アーマンドは意を決したようにボルケーノを拾い。それをリュウジの肩に乗せ、自身はその後ろに回った。
「うっは、クソ重てぇなコレ。こんなん抱えて今まで戦ってたのかよ」
「アーマンドさん、何を!?」
「腕が折れて砲身が支えられねぇんだろ! だったら、筒は俺が持っててやる。てめぇは照準を合わせて、引き金さえ引きゃあいい!」
「……!」
「EDFは仲間を見捨てない。あの時、てめぇが俺に教えたことだ!」
初めて出会い、共闘したあの日。
リュウジはフィリダを救うために、家の隙間にギガンテスを突っ込ませ、その反動で転がり込む――という無茶をやってのけた。
仲間を救うためなら、どんなリスクも厭わない。
それが出来ると自分を信じ抜く「うぬぼれ」は、空中レースでかりんを救ったフィリダにも、今ここでリュウジを支えるアーマンドにも引き継がれていた。
――そして、危険を承知で駆けつけて来た、かりんにも。
「義兄さんに手出しはさせない!」
「貴様は必ず、ここで止めるッ!」
2人のペイルウイングは、即興で組んだコンビとは思えないほど、息の合った連携を見せていた。
――愛する男を守り抜く。その行動理念が、シンクロしているからだ。
「……ッ!」
そんな彼女達を狙うソラスの火炎放射は、さらに勢いを増している。邪魔な2人から先に始末してやろう、ということなのだろう。
――なら、その前に決着を付けるしかない。リュウジは震える指先を引き金に掛け、痛みに悶えながらも渾身の力を込める。
そして、引き金を引く直前。
巨獣の火炎放射が、こちらを向こうとし――
「やっちまいなァアッ!」
――た、瞬間。
天から降り注ぐ閃光の雨が、命を屠る刃となり。満身創痍のソラスに、容赦なく突き立てられた。
絶叫を上げる巨獣の姿に、アーマンドが歓声を上げる。それは――エアレイドの衛星兵器要請「サテライトブラスターA」によるものだ。
――アーマンドはこの事態を予期し、予めいつでも撃てるよう待ち構えていたのである。
「ハァン! どうよ俺のパーフェクトな座
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ