第16話 消えゆく背中
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彼を前にして、アーマンドは声を唸らせ詰め寄った。
「……待てよ、それなら俺も行くぞ。仲間は見捨てない、それがEDFのッ――!?」
だが、言葉を言い終えないうちに。
リュウジに腹を殴られたアーマンドは、一瞬で意識を刈り取られ――ぐったりとしたまま、彼に寄り掛かってしまった。
「リュウジッ!?」
「――そうです。EDFは、決して仲間を見捨てない。だからあなた達には、今もキャンプにいる皆さんを、守り抜いて欲しいのです」
その身体を、フィリダに預け。リュウジはボルケーノを担ぎ、ソラスが待つ死地へと赴いて行く。
それを引き留めたくとも、言葉が見つからず。フィリダはアーマンドの身体を抱いたまま、力なく手を伸ばすしかなかった。
「ま、待っ……!」
「――あなた達なら、必ずできる」
そして、その言葉は届かず。リュウジの姿が、フィリダの前から完全に消え去って行く。
「う、うぅっ……!」
1人残された彼女は、嗚咽を漏らし、俯くしかなかった。自分の非力さを、呪うしか……。
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