第5話 エアレイドの意地
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ットが復活するには及ばない。
全快する頃には――アーマンド達は、間違いなく距離を詰められ回避する余地を失い……全滅している。
それを承知の上で、彼らは出て行ったのだ。フィリダの命だけは、明日に繋ぐために。
(どうして……!)
なぜ、自分は何も守れないのか。誰かを巻き込んで行くことしかできないのか。その言葉にならない悔しさゆえ、彼女は唇を強く噛み締める。
「がっ……!」
そんな彼女の思いを踏みにじるように。
進行方向を切り替え、一瞬だけ減速したアーマンドのSDL2に――酸の弾丸が直撃した。
クリームのように溶かされていく車体から逃げるように、アーマンドは咄嗟に飛び降りる。その隙を狙うように――酸の嵐が、彼に迫って行った。
「アーマンドぉぉおーッ!」
SDL2という足を失えば、彼らは酸の猛襲をかわす術を失う。
打つ手がないまま死を待つ同期に手を伸ばし、フィリダは悲痛な声で叫び出した。
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