暁 〜小説投稿サイト〜
うぬぼれ竜士 ~地球防衛軍英雄譚~
第5話 エアレイドの意地
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
ットが復活するには及ばない。
 全快する頃には――アーマンド達は、間違いなく距離を詰められ回避する余地を失い……全滅している。

 それを承知の上で、彼らは出て行ったのだ。フィリダの命だけは、明日に繋ぐために。

(どうして……!)

 なぜ、自分は何も守れないのか。誰かを巻き込んで行くことしかできないのか。その言葉にならない悔しさゆえ、彼女は唇を強く噛み締める。

「がっ……!」

 そんな彼女の思いを踏みにじるように。
 進行方向を切り替え、一瞬だけ減速したアーマンドのSDL2に――酸の弾丸が直撃した。
 クリームのように溶かされていく車体から逃げるように、アーマンドは咄嗟に飛び降りる。その隙を狙うように――酸の嵐が、彼に迫って行った。

「アーマンドぉぉおーッ!」

 SDL2という足を失えば、彼らは酸の猛襲をかわす術を失う。

 打つ手がないまま死を待つ同期に手を伸ばし、フィリダは悲痛な声で叫び出した。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ