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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第4話 1人の男と1人の女の子のお話
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「バルト、入ろう」
「………だな」
ヴィヴィオに言われて悩んでも仕方がないと思ったバルトマンはヴィヴィオを乗せたまま中に入っていった………
「これは………!!」
中に入るとそこには見慣れた斧が中央に1つ置かれていた。
「綺麗………」
ヴィヴィオが思わず言葉を溢した。
その中央に置かれた斧の部分だけ光が照らされており、神々しさを感じる。
「バルバドス………」
自分の使っていた斧であり、バルトマンに様々な実験を行ったクレインが作った斧でもある。
「だが何だ、このボロボロの姿は………?」
中央に置かれた斧、その姿は錆が酷く、使えるか怪しいほどボロボロだった。
しかし、その錆の所々の合間から見える斧の姿がヴィヴィオやバルトマンに神々しく感じさせた。
「これじゃあ使えねえな………」
「………ううん、この斧はね、使い手を待っているよ」
「何言ってんだガキ?」
「遥か昔に決戦用に造られながら使われなかったデバイス、それがバルバドス」
「へえ〜俺の斧と同じ名前なのか………てかお前………」
「血気盛んながら聖王に最後まで殉じた殺戮の聖騎士、彼は聖王の敵となるものはかつての味方でも容赦しなかった。そして実際に大虐殺を行い、味方に処刑された聖騎士。そんな彼に使われる筈だったデバイス」
そんな事を知っているヴィヴィオに驚きながらもバルトマンはその斧から目を離せなかった。
(まるで俺と似たような境遇………クレインが造ったバルバドスもこれから名前を取ったのか………)
「………バルト?」
「おいガキ、こんな錆びた斧本当に使えんのか?」
「えっ?私知らないよ?」
「は?さっきこの斧は聖王の聖騎士が使ってたとか言ってたじゃねえか!!」
「?」
本当に分かってないヴィヴィオの反応に戸惑うバルトマン。
(ただのガキでは無いとは思ってたが更に謎になったな………)
「でもバルトに似合うと思うよ。所々輝いてるし」
「いや、理由になってねえし………」
しかし他の武器を選ぶにしてもその部屋の中には他に何も無い。
そう思ったバルトマンはヴィヴィオを下ろし、渋々バルバドスを持ち上げた。
「………やっぱり錆びたただの斧だな」
「いいじゃん、強そうだよ」
「しかしこれデバイスか?待機状態はどうすんだよ………」
持ってみても何の反応の無いバルバドスを見て、ため息を吐きながら呟くバルトマン。
「前のデバイスとは大違いだよったく………起動しろ、バルバドス!!」
そう怒鳴るように名前を呼ぶと、バルバドスは震え、光り出した。
「な、何だ!?」
錆の部分がどんどん剥がれ落ちていき、中から銀色の斧が現れた。
「ま、
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