暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1852話
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えず、食事にしよう。

「その辺の椅子を適当に持って来て座れよ」
「うん、分かった」

 有里が俺の言葉に頷き、近くの席から椅子を持ってきて食事をする体勢に入る。

「にしても、有里は凄いよな。あんなに女にモテるんだから」
「……面倒臭いけど」

 友近の言葉に、有里は短くそう答える。
 まぁ、有里が女なら誰もOKって感じの性格であれば、あの光景は嬉しかったのだろうが……生憎とこうして話しているのを見る限り、有里は非常に気怠そうな感じだ。
 少なくても女にがっついているとか、そういう事はない。
 そんな有里にとって、あの状況はとてもではないが愉快なものではなかったのだろう。

「で、有里は年上の美人に心当たりないか? ほら、叶先生みたいな?」
「叶先生? 誰?」
「あのなぁ、有里は今日転入してきたばかりなんだぞ? 担任ならともかく、他の教師をそう知ってる筈がないだろ」
「あー、そうか。うーん、勿体ないな。叶先生ってのは、大人の色気ムンムンの、もの凄く魅力的な女の人だよ」
「ふーん」
「って、軽いな!?」

 そんなやり取りをしている3人の様子を見ながら、俺はコンビニで買ってきた幕の内弁当を口に運ぶ。
 ……こうやって男友達と一緒に昼休みをすごすってのはいいけど、問題なのはやっぱり俺が普通の人間であると向こうが思っている以上、空間倉庫とか使えない事だよな。
 これが昨日みたいに周囲に誰もいなくて、俺の能力を知っているゆかりとだけだったら、特に気にせず空間倉庫に収納してある料理とかを出す事が出来るのに。
 勿論コンビニ弁当が不味いという訳ではない。
 コンビニ弁当はコンビニ弁当でそれなりの味だが、それでも美味い! って程じゃないのも事実だ。
 それなら、空間倉庫の中に入っている出来たての料理を食べれば、そっちの方が美味いに決まっている。

「せめて、電子レンジとかあればいいんだけどな」
「は? いきなり何を言ってるんだよ?」
「いや、この弁当を食っていて思ったんだけどな。こういうコンビニ弁当でも、温めれば今よりも美味く感じるだろと思って」

 実際、肉とか魚とかそういうのは、温めれば柔らかくなる。
 ……ただ、弁当を電子レンジに入れると、ポテトサラダとか漬け物とかも一緒に暖まってしまうのが難点だ。

「あー、その気持ちは分かるかも。けど、電子レンジがあれば、それを使いたい奴が大勢出てくるから、かなり大変だと思うぞ?」

 俺の電子レンジが欲しいという言葉に、友近がそう言ってくる。
 なるほど、その可能性は十分にあるか。
 実際、こうして教室の中を見渡すと、残っているのは15人くらい。
 その中でコンビニ弁当だったり、母親、もしくは自分で作ってきた弁当だったりを食べているのは10人く
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