第11話:材料探しはリゾート探し!?(その1)
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見た事のないものを探すのは不可能とは言いませんが、極めて難しいと思いますよ。それに、限られた時間内に見つけるためには『ヴァルファーレ』より安全で早い生物は、このハルケギニアには居ないでしょう。スピードと一日の飛行可能時間から見ても『ヴァルファーレ』以上に捜索範囲を持つ幻獣や使い魔が居ない限り、一番効率が良いのが僕と『ヴァルファーレ』のコンビだと思います。」
完全に推測で話しをしていますが、おそらく一番早い幻獣が風竜だと考えられるので、間違った事を言っているつもりはありません。
「もちろん、父上や母上の許可を受けて出かける事にしますので、そのくらいで認めて頂けませんか?」
どうやら、ウイリアムさんもキスリングさんも、効果的な代案を考えつかないようです。しばらく考え込んだ後、ようやくうなずいてくれました。
「有り難うございます。それでは、調査中にお二人にやって置いて欲しい事なのですが、まずウイリアムさん。1個で良いので公衆トイレの試作品を作って下さい。場所はこの建物の西側で、適当に建物との距離を離して設置して下さい。出来上がったら屋敷のメイドさんや執事さん達に実際に使って貰い、使い勝手を聞き取って欲しいのです。その意見を、より使いやすいトイレを作るための資料とします。」
「判りました。外観とか細かいところは私の主観で作っても良いですか?」
「ええ、構いません。見た目の形や色など、ウイリアムさんの感覚で作って貰って良いですよ。次にキスリングさんの方ですが、公衆トイレの試作品が出来て、ある程度屎尿がたまったら、その臭いを消すための消臭剤を作って下さい。それと同時に消毒薬も作って効果の確認をして下さい。それから作った消臭剤と消毒薬の効果から考えて、どの位の広さにどの位の薬を使えば良いかの基準を作って下さい。」
「今ある消臭剤や消毒薬を基にして作る事になると思いますので、そんなに難しい事もないでしょう。」
「そうですね。ただ、より強力なものにして下さい。量もそれなりに必要になると思いますから、大量に作る方法も必要になりますし、材料を仕入れる用意も必要になります。そこら辺も充分考えて、『保健衛生局』の局員が集まり次第、仕事が始められるような段取りをお願いします。」
「薬を使う基準は実際に薬が出来てから確認する事になりますね。薬を使い感覚なども確かめておきます。」
「それでお願いします。それでは、此処までの事を父上に報告がてら、調査の許可を貰ってきますね。後の事はよろしくお願いします。」
二人に後の事を任せて、僕は父上の部屋に行きました。ノックをして声を掛けます。
「父上、アルバートです。」
「アルバートか。入って良いぞ。」
中に入って机の前に立ちます。
「父上、今の状況の報告
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