第四十二話 妹達の誤解その二
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「まあ先輩には何でも教えてもらってるけれどね」
「そうなんですね、成程ね」
ここで上の妹は阿波野君と私を交互に見てです、にこにことして今度はこんなことを言ってきました。
「何でもね」
「何でもって何よ」
「いやあ、お姉ちゃんも隅に置けないなってね」
「おみちのことをお話してるだけよ」
私はこの娘は何を言ってるのかしらと思いながら上の妹に言いました、この娘も訳のわからないことを言うと時があります。
「ただね」
「それだけ?」
「それが普通でしょ」
「いや、普通って」
上の妹は私の言葉に凄く残念そうなお顔になりました、そのうえでこんなことを言ってきました。
「本当に?」
「嘘言わないわよ、私」
「じゃあその人本当に只の後輩?」
「他にあるの?」
「何だ」
今度は凄く残念そうに言われました。
「それだけなのね」
「内でそこでそんなに残念そうなのよ」
「それならいいけれど、けれど何でここで後輩の人が来たの?」
「何でかたまたま会ったの」
私は眉を顰めさせて答えました。
「それでなのよ」
「ここに親戚がいてね」
阿波野君も上の妹に言ってきました。
「それでなんだ」
「あっ、そうなんですね」
「うん、そうだよ」
「ここに来られたんですか」
「朝お散歩してたらたまたま先輩にお会いして案内してもらったんだ」
「何で会うのよ」
もうこの出会い、お引き寄せが全くわかりません。
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