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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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のをシステムが感知し、
観戦者
(
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)
を強制的に排したのだ。今頃、最低でも三十メートルは離れたどこかの地点に転送されているに違いない。
―――だが、どういうことだ?
すぐさま口を閉じ、意識を張り詰める黒雪姫の頭に浮かぶのは、やはり疑問だ。
戦闘状態を感知する、と言うが、正確には対戦者同士の距離がある程度近くなるか、またはどちらかの体力バーが減った時、である。
ガイドカーソルに従えば、まだ対戦相手は校門目指して、梅郷中の外縁を囲む塀を沿ってのんきに歩いているだけ。校舎に背を預ける黒雪姫とは、低く見積もっても七、八十メートルは開いている。そんな状況で、何をもってシステムは戦闘状態へ移行した、と判断したのか。
「……面白い」
無意識のうちに零れ落ちた言葉が空気に溶け消えるのとほぼ同時。
視界中央に浮かぶ三角形が静かに校門を指し示し、青白い月光に照らされる中、新たな影がゆっくりと躍り出る。
果たして、白亜の塀の影から現れたのは――――
小さな、子供の姿だった。
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