最終章:夢を追い続けて
第59話「ここから始めよう」
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それは桜さん達や亡国企業の穏便派が会社にいたからだ。
「秋兄は桜さんを超えるって豪語しちゃったけどさー、これじゃ厳しいよ?」
「厳しいなんて当然じゃないか。」
「いや、確かにそうだけど...。」
マドカの言わんとしている事は分かる。
当ても何もないような状態で桜さんを超えるなんて到底無理だろう。
「...だけど、それでも超えるつもりだ。」
「何か当てがあるの?」
「...いや、当てがある訳じゃない。でも、ここから始めようと思う。」
俺の始めの一歩なんて、小さいものだ。
当てがないのは当たり前。俺は愚直に努力し続けるしかないのだから。
「...そうだね。何もできないからって、じっとしてる訳にはいかないもんね。」
「ああ。」
最終目標は桜さんを超えてあの二人を止める事。
だけど、目下の目標は...まず、会社を一段落着けさせる事だな。
「前途多難だねぇ...。」
「そうだな。....でも...。」
一度これ以上の苦難を乗り越え、心に余裕ができたからだろうか...。
前途多難な今の状況において、俺は...非常に燃えていた。
「時間も空いてるし、相手してもいいよ?」
「マドカ...良く分かったな。」
「そりゃあ、妹だし。」
“にひひ”と笑うマドカ。
一人で鍛えるには限界があるから相手がいるのは助かる。
「場所は...ISの試運転に使ってた部屋でいいよね?」
「そうだな。」
「じゃあ、ボクが使用許可貰ってくるよ。」
マドカと手合わせをするためにトレーニングルームへと向かう。
シャルは許可を貰ってくるために一端別行動となった。
千冬姉程ではないけど、マドカも身体能力は並外れている。
IS程でないにしろ、俺とマドカの戦績は負け越している。
そりゃあ、基礎能力と才能の差があるから当然だが....。
ちなみに、俺はそれを経験で補っているため、偶に勝てる。
「秋兄は桜さんの相手をする予定なんだよね?」
「一応、そのつもりだが...。」
「じゃあ、私は...束さん?」
「スコールやオータムかもしれんぞ?」
束さんの相手はやっぱり千冬姉じゃないだろうか?
でも、四季さんと春華さんがいるしな...。
「...って、別にそこまで相手にこだわらなくても...。」
「いやぁ、皆格上だから、想定して鍛えないと相手できないって。」
「それもそうだが...。」
予想が外れた時が厳しそうだな。それ。
「...特化させるのも分かるが、その方向性は変えた方がいいぞ?」
「方向性?」
「そう。相手に合わせるんじゃなく、自身の強い部分を鍛えるんだ。
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