最終章:夢を追い続けて
第59話「ここから始めよう」
[7/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
S用のトレーニングルームへ向かった。
夢追を渡された時からやっている日課だ。
やっている事の半分は生身でもできる事だけど、単一仕様のためにもな。
「...でも、これも桜さんに言われてやっている事だしなぁ...。」
【生身ならともかく、夢追と一緒にやるのはそうだね。】
どれだけ成長するかなども容易に予想されてしまっているだろう。
それだといつまでも勝てない。何か、必勝といかなくても布石になる手は...。
「...って、俺だといくら考えても予想されてそうだな。」
どうするべきかまで考えて、ふと気づく。
いかなる手を考えた所で予想される。意表を突く事はできないのだと。
「....なら―――」
【っ......!】
あらゆる手を用意しても無意味なら、既知を未知に変えるしかない。
既に知られている手を、さらに昇華させるしかない。
...元より、俺の才能では新しく覚えても意味をなさないのだから。
...そう、極めよう。俺の努力を。
全ての手が予想されると言うのなら...。
―――その上で、回避不可能の一撃を与えればいい。
「今日も今日とてマスコミか...。」
「これ以上探られてもねぇ...。」
立場が不安定であり、疑われているからか、マスコミが会社前に来ている。
だが、いくら聞かれた所で不審な点は見つからないだろう。
そういった点がある者...桜さん達に関わりがある者は俺達を除いて軒並みいなくなってしまったのだから。
「害を与えようとしたら、桜さん達から報復が来るのわかっているのか...?」
「分かってなさそうだね。」
「もう何度目って感じだよ...。その処理関係の事で仕事も増えるしね。」
正直双方に利益が発生しないのでやめてほしい。
と言うか、グランツさんは近々それ関連で会見を開くんだから、それまで我慢するくらいの器量は持ち合わせて欲しいな。
「一段落つくまで結構かかりそうだな...。」
「皆も各々の国でやる事が多いから、再び集まるのは時間がかかるだろうね。」
「うーん、この手詰まり感...。」
あまりできる事が少ないと言うのは何とももどかしい。
「あー、ダメダメ。何か大きな組織ならともかく、一会社にいるだけの学生の身じゃ、出来る事なんてほとんどない。これなら自分磨きしてる方が有意義だよ。」
「あはは...確かに。」
「まぁ、手伝える事ぐらいはあると思うが...。」
無理して何かするのやめようと、頭を振るマドカ。
...まぁ、確かに俺達にできる事なんて限られている。
以前は色々できたけど、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ