最終章:夢を追い続けて
第59話「ここから始めよう」
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どう思う?俺は中々面白そうだと思うが。」
「ゲームとしては革命的だよね。でも、このご時勢にどこまで通じるか...。」
「やっぱそこか...。」
今はIS関連の事でてんやわんやだ。
そんな状況下でVRゲームを出した所でなぁ...。
「世間の気を紛らわす...って言うのが、第一の目的なんじゃないかな?」
「シャル。...そうか、その可能性もあるか。」
何も、VRゲームをソフトと共に出す必要はない。
所謂、体験ゲームとして店に置いたりして、徐々に世間に認知されるようにしていけば少なくとも情勢に流される事はないだろう。
その後に本命のゲームを出せばいい。
「...そっか、そうしなきゃならない...か。」
「マドカ?」
「...秋兄、決して焦る必要はないよ。」
「え?お、おう...。」
何か一人で納得したと思ったら、いきなりそう言われた。
一体、どう言う事だ...?
「シャルの言葉を聞いて大体の流れを予想したの。VRゲームを出すのはゲーム的革命の他にもう一つ、人々の関心をISから逸らすという目的があると思うの。」
「...まぁ、確かにな。」
状況から考えても、今の時期に開発を進めるのはそういう目的があるのも頷ける。
「でも、ISと言う存在から関心を逸らすのは、一朝一夕で出来るようなものではない。....だから、必然的に長丁場になる。」
「当然だね。世界中に広まり、有名になったISだもん。いくらVRゲームが革命的と言っても、ゲーム業界での話。関心を逸らすのは一筋縄ではいかないよ。」
むしろ逸らせれるだけ御の字と言える程でもある。
けど、どうして逸らす必要が....。
「...宇宙開発に持って行くには、ある程度違う事に意識を向けて貰わないと、いつまでも過去に囚われてしまうからね。」
「...顔に出てたか?」
「秋兄の考えてる事なら大体は予想できるよ!」
そんなきっぱりと言われてもな...。まあ、マドカだし仕方ないか。
「今、世間はISの事で大混乱に陥ってる。だからこの状況で動こうにも動けない。その状況を打開するために、人々の意識をISからできるだけ逸らすの。」
「状況を落ち着けるための緩衝材にする訳か。」
「そう言う事。...となると、時間がかかるから長丁場になるの。だから、焦って間違った行動をしないようにって。」
「さすがにそこまでせっかちじゃないって...。」
むしろ我慢するのは慣れている。
確かに早く何とかしないとと言う気持ちはあるが、それで失敗したら...な。
「焦る必要なんてない。...と言うか、今の俺じゃ桜さんには勝てないからな。」
「そっか...よかった。
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