ペルソナ3
1851話
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里は影時間について知っている可能性は十分にあるだろう。
そう考えていると、やがて教師が入ってきて1時限目の授業が始まるのだった。
「で、どうなの? やっぱり真田先輩達の関係?」
1時限目の授業が終わると、昨日の昼休みの如く俺はゆかりに引っ張られて空き教室まで連れてこられた。
ちなみに、有里は俺の予想通り大勢の生徒に取り囲まれていたので、この選択肢は決して間違ってはいないだろう。
そんな風に思いながら、ゆかりの質問に頷く。
「ああ。桐条から、昨日影時間に適性のある人物が今日転入してくるって話を聞いていたんだよ。……まぁ、真田の一件ですっかり忘れてしまっていたけど」
「あのね。そういう大事な件を忘れたりしないでよね。真田先輩の件より、寧ろ有里君の件の方がよっぽど重要じゃない」
「それは否定しない」
月光館学園の生徒であるという点だけを考えれば、昨日の俺と真田の一件は非常に重要な事だろう。
だが、影時間について知っている身としては、寧ろ有里の方が重要な事になると言ってもいい。
であれば、ゆかりが俺の方を見て不機嫌そうな表情を浮かべている気持ちも、分からないではない。
取りあえず、機嫌を取る為に空間倉庫から取り出した、缶の紅茶を渡してみる。
その紅茶を受け取ったゆかりは、少しだけ呆れた表情を浮かべていたが、やがて小さく溜息を吐くと缶を開けて紅茶を口に運ぶ。
「ふぅ。……それで、どうするの?」
「どうするって? 別に特に何かをどうこうするつもりはないけど」
「そうなの? てっきり荒垣さんみたいに誘うのかと思ってたけど」
「荒垣は俺達がペルソナに詳しくなかったから誘って、それ以後は何となくって感じなんだけどな。ああ見えて慎重派だから、ストッパー的にもいいし」
それに荒垣の面倒見の良さを考えると、何気に俺達にとってはかなり必要な存在のようにも思える。以前教えて貰った釜玉うどんとかも美味かったし。
戦闘には一切参加しない荒垣だが、その存在感はもの凄い。
それに比べると、有里は影時間に適応はしているものの、まだペルソナには適応していない。それに、現在俺達のパーティはあくまでもゆかりを鍛える事を最優先にしている。
そこに全くの素人が入ってこられると、色々とやりにくいのは確かだ。そして何より……
「有里は、多分桐条達のパーティに入るだろ」
そう。それは半ば確定事項だった。
そもそも桐条グループが有里を月光館学園に呼んだのは、自分達の戦力を高める為というのが一番大きい筈だ。
俺達が向こうに合流していれば、向こうも戦力的には問題ないと判断していた可能性もあるが……少なくても今の状況で向こうの戦力が少ないというのは確実だった。
まぁ、元々影時間に適応する
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