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少年は魔人になるようです
第115話 少年達は予想外のようです
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。」


瞳を星とハートにするという離れ業をして予想以上に喜んだもみじを早速うっちゃり、嫉妬や

何やらのジト目を向けて来る木乃香とネカネも同じようにしてやり、障壁を張る。

そして、変身シーンで待ってくれている敵並に、謎の待ち時間を過ごしている反逆者に向いた。


「さて、今度こそ待たせたな。折角のラスボスだ、第一形態と行こうか。」


そう言うと、軽く足を開き1回転し、コンパスの様に地面に印をつける。


「おいおい、まさか?」

「『形態起動:モード≪Alucard≫≪鋼の錬金術師≫』、宝具開帳……うーん、いいか。

"騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オナー)""王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)"。

勘が良いな、ちうたん。第一形態は『俺をこの円の外に出してみろ』だ。」


魔力供給兼残機・万能化・武器強化を起動し、かかって来いと挑発する。

ここに至って遊ぶ気なのか、完全に自分達を舐め切っているのか――どちらかは分からずとも

初めに話し合った予想が当たったと同時に接近。ネギ・ラカン・ジオンが至近で構え、アル・

ガトウ・ゼクト・ジルダリアが中距離で遅延を解放、エーリアスが変異強化魔法をかける。

『全ての味方の攻撃属性を付与し、相応の多段攻撃に変異、全方向から撃ち出す』と言う、

『大魔導士』エーリアスが代々研鑽を重ねて作り上げた強力無比な魔法。


ネギ達の目に見える愁磨の魔法障壁は、アルやゼクトの様な身の回りを小さく護る強固な十重

二十重の球の重なりでなく、フェイトやデュナミスの様な立体の曼荼羅でもない。

中心の障壁一枚につき一本、計十本の"木"が生えているのだ。

"幹"が伸び、そこから数千の"枝"に分かれ、数万の"葉"と言う障壁が折り重なっている。

対応属性以外を無効化する葉を一枚一枚突破し、その数倍の硬度を持つ枝を折り、

更に数十倍の幹を破壊して漸く大本の障壁を一枚突破できる―――


自分達を遥かに上回る実力者相手にそんな事は不可能だ、との建前。

『んなメンドイ事やってられっか』と初代ジオン・ジルの本音の下、出来たのが愁磨に勝るとも

劣らない、チートクラスの魔法だった。

初手で出されては、"大魔導士"だけで魔法世界の全てを管理する神たるツェラメルにさえ

致命傷を与えられるであろう技に、更に世界最高の火力群を上乗せした一撃。


「そう来たかぁ……。」


その究極の攻撃に溜息をつき、態々多少思考して起動させた能力も使わず、ガイナ立ちで

待ち受ける。

至近にいた三人が訝しむ間もなく、次々と着弾して行く。さながら、8.8cm砲(アハトーアハト)

マシンガン
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