ペルソナ3
1850話
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にモテそうだという印象だったが、それはあくまでも同年代での話だ。
5歳や10歳年上ともなれば、友近の軽い性格が寧ろ受け付けられなくなるだろう。
勿論全員が全員そんな風って訳じゃないとは思うが。
「で、友近が惚れているのが、その叶先生って訳だ」
「そうなんだよ! 叶先生はその辺の乳臭いガキと違って、大人の女って感じで、色気たっぷりの、それこそ女! って感じの人なんだ!」
全力で主張する友近だったが、このクラスの半分は女だという事を、お前は知ってるか?
クラスの女達も、別に友近を男として好きだという訳ではないのだろう。
だが、それでも大声で乳臭いガキとか言われれば、それは面白くない。
実際、周囲にいる女達の視線は絶対零度と呼ぶのに相応しいくらい、冷たくなっていた。
それは俺の隣で友近の話を聞いていたゆかりも当然で、それこそいつものショートボウを持っていれば、矢を射ってもおかしくないくらいに怒っている。
もっとも、当の本人はそれに全く気が付いている様子はないが。
そうして教室の中の空気が冷たくなっていく中……チャイムが鳴る。
まさに救いの鐘とでも呼ぶべき代物に安堵したのは、俺だけではないだろう。
「ん? HRが始まるな。じゃあ、席に戻るか」
そう言い、友近は自分の席に戻っていく。
順平も居心地が悪くなったのか、そそくさと自分の席に戻っていった。
そうして教室の中が微妙な雰囲気になっていると……教室の扉が開く。
「はい、おはよう。早速だけどHRを始めるわよ」
少し面倒臭そうな様子で鳥海が入ってくると、そのまま連絡事項を告げる。
それが5分程続き……
「昨日アルマー君がやってきたばかりなのに、何故かまたこのクラスに転入生です。さ、入って」
そう鳥海が教室の外に声を掛けると、扉が開いて誰かが教室の中に入ってくる。
右目が髪で隠れている、どこか中性的な雰囲気を持っている男だった。
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