ペルソナ3
1850話
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たのはより印象の強い真田との一件だけだったような気がする。
「何?」
そんな俺の態度を疑問に思ったのか、ゆかりが尋ねてくる。
だが、俺はそれに何でもないと首を横に振った。
本来ならその件を話したいが、事は影時間とかそういうのに関わってくる。
である以上、ここでそれを口に出来る筈もない。
取りあえずその件については、後で話そう。
もっとも、転入生がやってくるのはHRの時間なのだから後の祭りって感じがしないでもないが。
「いや、何でもない。ただ、ちょっと……あの件で」
「ああ」
あの件という言葉だけで、影時間についての事だと理解したのだろう。
ゆかりはそれ以上突っ込んでは来なかった。来なかったのだが……
「ちょっと、奥さん聞きまして? あの件ですってよ?」
「ええ、ええ。こんな昼間っから何を言ってるのかしらね? うちの人とは随分ご無沙汰だっていうのに」
「あら、奥さんったら。うふふ」
「おほほ」
何故か俺とゆかりの会話を聞いていた順平と友近が、そんなやり取りを始める。
そして、当然のようにそれを聞いていたゆかりが、順平と友近の会話を聞いて顔を赤くする。
……もっとも、その赤は照れの赤ではなく、羞恥や怒りの赤といった感じだったが。
「なっ、何を言ってるのよ! 馬鹿じゃない!? てか、馬鹿じゃない!?」
「何で2度言うんだよ」
ゆかりの言葉に、友近が疑問を抱く。
だが、当の本人はそれを全く気にした様子もなく……いや、寧ろそんな話は聞いているような余裕はないと言わんばかりに、順平と友近に文句を言う。
「あんた達が馬鹿だからに決まってるでしょ! 全く、何でもそういう方に持っていくのって、どうなのよ? 自分達がモテないからって、寂しくない?」
『ぐはぁっ!』
うん。ゆかりは何となく言ったのだろうが、その言葉は順平と友近に対して大きなダメージを与えたらしい。
けど、順平はともかく友近辺りなら恋人がいてもおかしくないと思うんだがな。
何だかんだで、結構女に人気はありそうだし。
「あー……まぁ、元気出せ?」
「そこはもっと本格的に慰めてくれよ」
帽子に手を当てながら、落ち込んだ様子で呟く順平。
どうやら俺が思っていた以上に精神的なダメージは大きかったらしい。
「そう言ってもな」
「あー……いいよな、アクセルは。ゆかりッチだけじゃなくて、桐条先輩とかとも仲がいいし」
「爆発しろ。……ま、俺は叶先生という女神がいるから、いいけどな」
「叶……先生?」
「あー……こいつは年上好みって奴だから。それも1歳や2歳とかじゃなくて、5歳とか10歳とかそれくらい年上の」
順平の言葉に、なる程と納得出来た。
友近自身はそれなり
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