第22話 激突、星雲組!?男とは、時に敢えて道を踏み外す事もある(前編)
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同意見だ。揚げても蒸しても食えないがな】
すると、さっきまで暴れまわっていた二人は途端に地面に腰を下ろして降参とも取れる言い回しをしてきた。
やはり、何か違う気がする。
今までの構成員や刺客達であればこんな真似は絶対にしない筈。
いままでと違う展開に一同は戸惑いの表情を浮かべだす。
【喧嘩じゃ喧嘩じゃ喧嘩じゃああぁぁぁ! その喧嘩、ワシも買ったるけんのぉぉぉ!】
けたたましいサイレンを鳴らしながらようやく消火活動を終えたレッドがすっ飛んできた。
どうやら最近喧嘩をしていないので腕がうずうずしているようだ。
【おうおまんら! 今回の喧嘩の相手は誰じゃ?】
【あぁ、それだったら其処に―――】
一同がそう言って地面に座ってる二人を指さす。
【お、おまんら―――】
【どうした? さっさとトドメを刺しちまえよ!】
【俺達ぁもう覚悟決めたんだ。さっさとひと思いにやっちまえよ!】
レッドを前にしても相変わらず態度を崩さない二人。そんな二人を前にして、レッドは顔をとてつもなく強張らせた。
【おまんら・・・まさか、ハジにサブか?】
【な、何で俺達の名前を知ってるんだよてめぇ!】
【待てハジ! あの口調、それにその真っ赤なボディ・・・まさか――――】
ハジとサブ。そう呼ばれた二人は改めてレッドを凝視する。すると、さっきまでとは打って変わり、今度は二人して滝のように涙を流してレッドにしがみついてきたのだ。
【【兄貴ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!】】
と、大声で叫びながら。
【あ、兄貴ぃ?】
【あぁ、こいつらは昔わしが奉公しとった組の舎弟じゃった奴らなんじゃ。にしてもおまんら久しぶりじゃのぉ】
【兄貴、本物の兄貴じゃぁ! 生きて兄貴に会えるなんて、こんなうれしいこたぁねぇ!】
【兄貴、レッドの兄貴! 会いたかったっすよぉぉぉ!】
男三人がひしっと抱き合って互いの再会を喜び合っている。本来ならお涙頂戴の感動場面なのだろうが、生憎話が呑み込めていない一同には全くチンプンカンプンな展開であり。
【んでぇ、そいつらはお前の元子分って事なのか?】
【へぇ、あっしらは元々星雲組に所属していたものでして、兄貴はその組の舎弟頭を務めていたんでやんす】
【そん時、あっしらの面倒を見てくれてたのも兄貴なんすよ。俺達はその時は札付きのワルでして・・・その・・・兄貴に惚れて組に入ったみたいなもんなんです】
頬を赤く染めながら自身の生い立ちを告白するサブ。其処まで憧れる存在だったようだ。
【ふぅん、レッドって其処まで凄い奴だったんだな。単に火消しが好きな喧嘩屋だと思ってたけどなぁ】
【とんでもねぇ! あんたらレッドの兄貴をご存じないんですかぃ? レッドの兄貴と言った
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