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勇者番長ダイバンチョウ
第22話 激突、星雲組!?男とは、時に敢えて道を踏み外す事もある(前編)
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していた組員、戦力、財力、土地に至る全てがゴクアク組に接収され、ゴクアク組を更に強大な組織へと成長させてしまった。
 
 こうして、地獄の時代の幕は降り、代わりに更なる暗黒の時代が到来する事となった。
 そう、ゴクアク組が全宇宙をその手にすると言う野望を実行に移しだしたのだった。

「ふふふ、我が世の春とはこの事だな。最早この宇宙に我がゴクアク組に対抗出来る組織は居ない。我らの天下は目前よ!」

 手始めに、ゴクアク星王は値打ちのある星々を片っ端から差し押さえ、その星に住んでいた先住人達を次々と奴隷として売り捌いていった。
 奴隷として売られた人々はそれは過酷な仕打ちを受け、その命が尽き果てる瞬間までゴクアク組を呪い続けたと言われている。
 更に、自然豊かな星では宇宙麻薬の生成を行い、星の命すらも己の欲望の為に吸い尽くしていくと言う悪の所業を繰り返し続けた。
 無論、そんな悪の所業に宇宙警察も黙っている筈がなかった。
 直ちに部隊を派遣し、ゴクアク組征伐に動き出した。
 だが、彼我の戦力差は圧倒的であり、多くの宇宙警察隊員が犠牲となってしまった。
 その余りにも痛々しい戦況に、宇宙警察はゴクアク組征伐を諦めざるを得なかった。




     ***




【次に地上げを行うのはあの星か―――】

 地球を見つめる二つの存在。地球制圧を目論むゴクアク組の放った構成員達の様だが、今回の彼らは何処か様子がおかしい。

【何時まで、こんな事を続けにゃならんのだ?】
【文句を言うな。俺達はただ、親と決めた組の為に働くだけだ。それが例え、仁義に反する行為だとしてもな】
【分かっちゃいるが・・・分かっちゃいるがよぉ】
【おしゃべりは其処までにしろ。そろそろ仕事に取り掛かるぞ】

 不満を呟きながらも、彼らは地球へと向かう。全ては彼らが親と定めた組の為に―――




     ***





 宇宙警察地球支部を壊滅させた番と守は無事に地球へと帰還し、晴れて仲間たちとの再会を果たす事が出来ていた。

「よっ、俺が居ない間ちゃんと留守を守っててくれたみたいじゃねぇの」
「ったく、調子良い事言ってんじゃないよ。あんたが居ない間こっちだって大変だったんだからねぇ」
【そうですよ。あの後僕やレッドさん、それにドリルさんの三人全員緊急メンテナンスで大変だったんですから】

 レスキューが言うのは先のバトル三兄弟との闘いの際の出来事の事だった。
 レスキュー、レッド、ドリル。三人の番長がそれぞれ合体し、新たな力、その名も『トリプル番長』へと姿を変えたのだった。
 それでも、バトル三兄弟との闘いは相打ちに終わり、三人が元の動ける状態になるのに多大な時間と労力を費やす羽目になってし
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