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勇者番長ダイバンチョウ
第22話 激突、星雲組!?男とは、時に敢えて道を踏み外す事もある(前編)
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 1980年代―――
 今から約20数年前のこの時代の宇宙は、正に激動の時代であった。
 広大な宇宙各地に置いて、己が名を全宇宙へ轟かさんが為にと、幾多の悪党達が互いに血で血を洗う壮絶な戦いを繰り広げていた。
 
 ある者は宇宙全土を支配する為に―――
 ある者は宇宙にその名を刻みつける為に―――
 ある者はただ己の欲求を満たす為に―――
 
 宇宙は悪党達の血で真っ赤に染まっていった。
 この異常な事態に、当時の宇宙警察、及び宇宙警備隊は事態の収集を余儀なくされていたものの、余りにも戦果が拡大し過ぎていた為に戦力不足に陥ってしまい、悪の根絶は困難を極めていた。
 人々は戦果に巻き込まれるのを恐れながら、一日も早くこの地獄の時代が終わるのを願い続けた。
 しかし、そんな彼らの願いも空しく、宇宙に覇を唱えんと立ち上がる悪党達は後を絶たなかった。
 それに伴い、被害は広がり続け、犠牲者の悲鳴は広大な宇宙に空しく響き続けるのみだった。

 後に『悪の戦国時代』と呼ばれる地獄の時代での出来事であった。

 そんな時代の中で、互いに激しく争い合う二つの組織があった。
 一つは、広大な宇宙を我が物とし、己の欲望を満たさんと悪逆の限りを尽くす組織、その名を『ゴクアク組』と呼ばれた。
 ゴクアク星系出身の宇宙人『ゴクアク星王』を筆頭とし、大勢の悪党達が集い、今やその戦力は宇宙警察すらも容易に立ち向かえないほどまでに増大していった。
 そんなゴクアク組に立ち向かうもう一つの組織。
 仁義を貫き、人情を重んじる組織、その名を『星雲組』と呼ばれていた。
 彼らはゴクアク組ほどの財力、戦力を持ち合わせてはいないものの、組織に属しているのはいずれも腕の立つ強者揃いであり、この広大な宇宙に置いて、唯一ゴクアク組に対抗し得る組織であった。
 このゴクアク組と星雲組は、長い間激しい戦いを続けており、決着が見えないまま時間だけが過ぎ去っていた。
 
 そんな激しい戦いは、唐突に終わりを迎える事になる。
 星雲組の組長であった第21代目星雲組組長が病の為に急死してしまったのだ。
 その為、星雲組を引き継いだ第22代目星雲組組長は、先代の息子が務める事となった。
 其処に、ゴクアク星王は目を付けた。彼は、若い22代目に対し、多額の賄賂を渡し、その代価として、星雲組の全面降伏を迫って来た。
 組員たちは断固としてゴクアク組の卑劣な要求を呑むまいと臨戦態勢をとっていた。
 だが、その要求を若い22代目は応じてしまった。大勢の組員たちの反対を押し退け、多額の賄賂を受け取った代償として、星雲組は、ゴクアク組の傘下へと降る事となってしまった。
 余りにも無情なその選択に、星雲組に属していた組員たちの不満の声が響くも、時既に遅し。
 星雲組が所有
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