1・プロローグ
[1]後書き [2]次話
「おい、起きろ」
「誰?誰なの?」
少女は見ず知らずの男が夢に出てきて起こされているような感じがした。が、それが夢なのか現実なのか少女にもわからない。
ただ、その男はお坊さんのような恰好はしているが、女性的でもあり、精悍な今でいうイケメンの男性でさえみえる。
「あなたは誰?」
少女は毎回同じ質問を繰り返したが、その男もまた同じ答えしか言わなかった。
それは。
「お前は俺で。俺はお前だ」
としか。が、今回は違った。
「俺が世話になった奴がこちらの世界にくる。そいつに会え。そいつに会えば俺が誰なのか。お前が俺だということがわかる」
その男がにやりと笑ったような気がした。
「その時、貴方が誰で、私が誰なのかわかるのね?」
少女は男に問いかえた。
「あぁ、俺はお前を守ってやる。また、会おう」
男は闇の中へと消えていった。
「ま、待って!!」
少女は飛び起きた。
(またあの夢だ)
時計をみるとまだ午前3時。丑三つ時という時間帯。
最近、この夢をみる回数も増え、起きるのか寝ているのかわからい状態なのもその時間。
どういう事なんだろう?と考えると目が冴えてしまう。また、寝不足だ。
少女は一つため息をついた。寝汗もかいている。
(めんどくさいなぁー)
少女は下着も寝着も替えることなく、そのまま掛布団にくるまった。
(世話になった奴って誰なんだろう?もしかして、運命の人だったらどうしよう?)
少女は能天気にも頬を緩めた。それを考えるとまた寝不足かなと思いつつも目を瞑ればそのまま深い眠りへとついていった。
[1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ