第十四幕:寄り添う虹と距離を取る心
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と思うが・・・返事がない。俺は台所へと移動し、買ってきた食材を冷蔵庫に入れておく。
時崎「ん? これは・・・今日は、あさりの味噌汁かな?」
そこにはボールの上にザルをかぶせて水が張ってあり、あさりと包丁が一緒に入っていた。どうやら、あさりに砂吐きをさせているようだが、包丁を入れっぱなしとは、物騒だなと思ったりしていると−−−
七夏「あ、柚樹さん。おかえりなさいです☆ どうかしました!?」
時崎「七夏ちゃん、これは!?」
七夏「あ、今夜のお夕食は、あさりのおすましもありますので☆」
時崎「そうじゃなくて、この包丁、置きっぱなしは、危険だなと思って」
七夏「えっと、あさりさんの砂吐きの時は、いつもこうしてます♪」
時崎「そうなの?」
七夏「はい☆ お母さんが作る時もそうしてます☆」
時崎「という事は、包丁をしまい忘れてた訳ではないのか・・・」
七夏「くすっ☆ 知らなかった場合は、そう思ってしまいますよね」
時崎「で、包丁を入れると、どんな効果があるの?」
七夏「えっと、あさりさんの砂吐きが捗ると聞いてます」
時崎「確かに、あさりを食べた時にジャリってなると、少しイラッ! とするかも?」
七夏「そ、そうならないように気をつけます・・・なったら、すみません」
時崎「あ、いやいや、それはそれで、いい思い出になるよ!」
七夏「くすっ☆」
時崎「凪咲さんは?」
七夏「えっと、お母さんは、お風呂場で、お洗濯を取り込んでると思います☆ 今日は雨だったので」
時崎「なるほど・・・凪咲さんからのお買い物は、冷蔵庫に入れておいたから」
七夏「はい☆ ありがとうです♪」
夕食の時間まで、まだ少しある。凪咲さんに、お買い物の事を話しておこうと思い、風呂場へ移動する。
時崎「凪咲さん!」
凪咲「あ、柚樹君! お帰りなさいませ!」
時崎「ただいまです」
凪咲「ごめんなさいね。気が付かなくて」
時崎「いえ。お買い物は、冷蔵庫に入れて、七夏ちゃんにも伝えてますから」
凪咲「ありがとうございます!」
時崎「あと、お買い物メモ、レシートと、おつりです」
凪咲「はい」
時崎「他に何か手伝える事は無いですか?」
凪咲「ありがとうございます。では、ここにあるのを、和室に運んでくれるかしら?」
時崎「分かりました。場所は・・・」
凪咲「押入れの前にお願いします」
時崎「はい!」
凪咲さんに頼まれた物を運ぶ。お布団のシーツやタオル、浴衣だろうか・・・。
時崎「凪咲さん、他には・・・」
凪咲「ありがとう。後は大丈夫ですから、七夏のお手伝いがあれば、お願いできるかしら?」
時崎「はい!」
俺は、七夏ちゃんの居る台所へと戻る。
七夏「あ、柚樹さん♪ お夕飯、もう少し待ってくださいね☆」
時崎「あ
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