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翠碧色の虹
第十四幕:寄り添う虹と距離を取る心
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相手から話してもらえるように振舞う事が過去に何度かあった。俺が七夏ちゃんに訊きたい事も、同じように、七夏ちゃんから話して貰える様にならなければ、七夏ちゃんの気持ちを知る事は難しいだろう。

七夏「それじゃ、私、宿題を進めますので」
時崎「ありがとう。頑張って!!」
七夏「はい☆ ありがとうです♪」

・・・七夏ちゃんは、今日はずっと宿題を進めるのかも知れない・・・。民宿風水で、何か出来る事はないか・・・とりあえず、部屋に戻って、考える事にする。MyPadで今まで撮影した七夏ちゃんの画像を眺めていると、その時の出来事が甦ってくる。

時崎「あ、そう言えば!」

「セブンリーフのフォトスタンド」用に、七夏ちゃんの写真を渡す事・・・その写真のプリント依頼を忘れていた。雨が上がったら、写真屋さんに依頼にゆこうと思う。それと、凪咲さんから頼まれているアルバムの件、撮影した写真を、そのままプリントして渡すだけでは味気ない。せっかくだから、民宿風水での日常を、アルバムとして纏めてみるのはどうだろうか? その方が、自然な七夏ちゃんを撮影できる事になりそうだ。
俺は、今まで撮影してきた七夏ちゃんの写真画像を、レイアウトデザインソフトで、時系列に並べてみる。これを編集/装飾して、賑やかなアルバムにしてみるのはどうだろうか。その方が七夏ちゃんや凪咲さんも喜んでくれると思う。このレイアウトデザインソフトで作ったアルバムデータは、そのままデジタル入稿で、本物のアルバムに製本できるのが売りなのだけど、今までそれを行った事は無いから、これに挑戦してみようかと考える。
七夏ちゃんの写真をトリミングして、レイアウトしてゆく・・・ちょっとしたアクセントに「小物」や「ふきだし」も配置できるが、ふきだしは、七夏ちゃんの協力が必要になりそうだ。

七夏ちゃんの写真と別の背景を合成しようとすると、単純なトリミングではなく、輪郭を切り抜く作業となる。これが中々骨の折れる作業になる為、時間の事を考えると、選ぶ写真は厳選する必要がある。俺は、七夏ちゃんお勧めの場所で撮影した七夏ちゃんの写真から、凪咲さんが喜んでくれて、今回の写真撮影の「かけ橋」となった七夏ちゃんの笑顔の写真・・・
<i7011|41810>
この一枚を選んでみようと思う。

時崎「これは・・・なかなか大変な作業だ・・・」

大変な作業だけど、七夏ちゃんとずっと目が合っているような気がして・・・それが応援してくれているように思えて楽しい。時間の経過を忘れて切り抜き作業に没頭した。

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

切り抜き作業に集中していると、急にMyPadの画面が見えにくくなった。その理由は、窓から日の光が差してきたからで、雨は上がったようだ。

時崎「ん・・・ちょっと疲れたな・・・」

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