第十四幕:寄り添う虹と距離を取る心
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樹さん、凄いです!」
時崎「七夏ちゃんの応援のおかげだよ!」
七夏「くすっ☆ 私、見てただけです☆」
時崎「後は、天美さんが確認してくれるといいんだけど・・・」
七夏「私、ここちゃーに電話で話してみます♪」
時崎「いやいや。七夏ちゃん! わざわざこんな事で電話しなくても・・・」
七夏「あ、えっと、明後日の事で、お話する事がありますので、その時に・・・」
時崎「なるほど・・・そういう事か」
七夏「ところで、柚樹さん?」
時崎「何?」
七夏「さっきお話してた『けーてん』って何かなって?」
時崎「K点の事か・・・単純に天美さんの『KOKONA』の頭文字だけど」
七夏「K点・・・そうだったのですね!」
時崎「ごめん。通じてたと思ってた」
七夏「くすっ☆」
凪咲「柚樹君。あら、七夏も一緒なの!?」
時崎「あ、凪咲さん! 何か手伝える事、ありますか?」
凪咲「ありがとう、柚樹君。これから、お昼の準備をしますから、何かあったら声をかけてもいいかしら?」
時崎「はい! もちろんです! あ、ここも片付けますね」
凪咲「そのままでもいいわ。ごゆっくりなさっててくださいね」
時崎「すみません」
七夏「柚樹さん、それじゃ、私もお昼の準備を始めますね☆」
時崎「ありがとう。七夏ちゃん」
・・・民宿風水で宿泊費を免除してもらう事になったのに、今までと同じように過ごしてしまっている・・・。待っているだけでは、このままになってしまいそうだ。なんとか、自分から手伝える事を見つけないと・・・。手伝える事が見つからないのなら、七夏ちゃんや、凪咲さんが喜んでくれる事を考えなければ・・・。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
凪咲さん、七夏ちゃんと頂く昼食中も、色々考えていると、どうしても口数が少なくなってしまう。
七夏「柚樹さん? どうかしましたか?」
時崎「え!?」
七夏「難しい顔・・・しているみたいですから・・・」
時崎「え!? ごめん」
凪咲「雨・・・降っていると、お出掛けも難しいからかしら?」
時崎「まあ、それもありますけど・・・。ここは居心地が良いですから・・・って、これは、前にも話したかな?」
凪咲「はい♪ ありがとうございます!」
・・・七夏ちゃんの事をもっと知りたい。そう思って、今日は天美さんの記録に挑んだけど、七夏ちゃん本人は、あまり俺自身の事を訊いて来ない。この理由はなんとなく分かる。七夏ちゃんは民宿育ちだから、お客様の個人的な事を、あまり自分からは聞かないようにしているようだ。だから、俺もそんな七夏ちゃんの事をあまり訊きたくても訊けないままとなっている。でも、七夏ちゃんは、訊いてこない分、行動で表す事がある。寄り添ってくるような言動がそれだ。七夏ちゃんは、訊きたい事があると、それを相手に気付かせ、
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