第十四幕:寄り添う虹と距離を取る心
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崎「明後日は、晴れみたいだよ!」
七夏「良かった♪ 柚樹さん、ありがとうです☆」
時崎「お礼を言われるほどの事では」
七夏「くすっ☆ それじゃ、柚樹さん。何かあったら、声をかけてくださいね☆」
時崎「ありがとう、七夏ちゃんも・・・ね!」
七夏「はい☆ それじゃ、柚樹さん! また後で☆」
時崎「ああ」
七夏ちゃんは、自分の部屋で宿題のようだ。俺は、何か出来る事がないかな・・・。午前中は雨みたいだから、外出しての撮影は難しいな・・・。台所に居る凪咲さんに声を掛ける。
時崎「凪咲さん!」
凪咲「あら!? 柚樹君! 何かしら!?」
時崎「えっと、何か手伝える事って無いですか!?」
凪咲「え!?」
時崎「午前中は雨で、外での撮影も難しいので・・・」
凪咲「ありがとうございます。今は特には・・・」
時崎「そうですか・・・何か出来る事があったら、何でも手伝いますので!」
凪咲「柚樹君、そんなに気になさらなくてもいいわ!」
時崎「でも・・・」
凪咲「何かあったら、お願いしますから、その時は、お力を貸してくれるかしら?」
時崎「は、はい!」
今は特に手伝える事が無い・・・か。このまま、だらだらとテレビを見るのも・・・ん? テレビの側にあるPS・・・テレビゲーム機が目に留まる。 そう言えば、デジタルケーブルに変えたのが、随分前の事のように思えた。あの時、七夏ちゃんの様子が少しおかしかった事を思い出す。何か俺の言葉が伝わっていなかったような・・・なんだったんだろ? 更に記憶が甦って来た。
<<天美「じゃ、あたしに勝てたら、いいのあげるよ♪」>>
<<時崎「え? いいのって?」>>
<<天美「それは、あたしに勝ってからのお楽しみって事で!」>>
時崎「そう言えば・・・この音楽ゲーム、天美さんが話してた『いいの』って何だろ?」
・・・特にする事も無いので、これ、挑戦してみるかな・・・。俺はPSの音楽ゲームを起動した。映し出されたタイトル画面を見ると、以前の記憶がより色鮮やかになってくる。
時崎「とりあえず、説明書を確認しておこうかな」
説明書を見ていると、テレビの方から音楽が鳴り始めた。ゲームのデモが始まったようだ。俺は思い出すかのように、画面を眺める。しばらくすると、ハイスコア画面が表示され、1位には「KOKONA」という文字があった。この場所を俺が陣取れば、天美さんに勝ったという事になると言える。天美さんの『いいの』が気になリ始める・・・なぜなら、天美さんは俺よりも七夏ちゃんの事を知っている。天美さんの事を知る事は、七夏ちゃんを知る事に繋がると思うから。
・・・一時間経過・・・
時崎「これは、なかなか・・・」
・・・二時間経過・・・
時崎「なんとか、3位になった・・・もう少
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