暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1849話
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手の隙を突く形で左肩から切断することが出来たが、それでもまだ右手の拳銃が残っているのは間違いない。
 また、飛び道具以外にも魔法という手段もある。
 フェイト級の力がある死神であれば、どんな手段を使ってきてもおかしくはない。
 その事に警戒するのだが……

「うん?」

 一切何の攻撃も行われないのを疑問に思う。
 結局俺は警戒をしている状況のままで、やがて周囲の見通しがよくなり……だが、そこには誰もいなかった。
 それこそ、死神がつい先程まで俺と戦っていたのは幻だったのではないかと思う程に。
 しかし、俺が見たのが幻でも何でもなかった事の証として、タルタロスの通路には爆発や焦げた跡、中には白炎の熱によって溶けた跡すら存在している。
 であれば、さっきの死神との戦いは間違いなく本当にあった事なのだろう。
 それでもこうして死神の姿が見えないという事は……

「逃げた、のか?」

 結局、そう結論づけるしかなかった。
 もっとも、逃げたとしても特におかしくはない。
 戦いの流れの中での事ではあっても、左肩を切断されたのだから。
 であれば、その状況でまともに俺と戦える筈がない。
 今回の戦いでは、俺にとってはかなり運が良かった。
 まさか、最初に死神の左肩を切断出来るとは、思っていなかった。
 それを行われた以上、死神にとっては非常に不利な戦いになるのは当然であり、逃げるという選択肢を選ぶのは戦術的に考えてもおかしな話ではない。

「左手は……ちっ、そっちも持っていったか」

 もしくは、他のシャドウが死体になった時のように、消えてしまったという可能性も否定は出来ないが。
 もし確保出来ていれば、金ぴかの時と同じようにレモンに対するいい土産になったんだが。
 あるいは、死神の持っている拳銃も興味深い。
 だが、なくなってしまった以上は、これ以上考えても意味はない、か。
 小さく溜息を吐きながら、背後を向く。

「……へぇ」

 そして思わず俺の口から感心したような呟きが漏れる。
 その理由は、視線の先にある代物。
 ターミナル。
 ターミナルがそこにあるだけでは特に驚きはしないのだが、ここではつい先程まで俺と死神の戦いが繰り広げられていたのだ。
 あの戦い……メギドラオンやマハラギダイン、俺の白炎といった攻撃が繰り出されたのだから、ターミナルが壊れていてもおかしくはなかったのだが……こうして見る限り、全く問題なく存在している。
 偶然被害を受けなかったのか、もしくはタルタロスの壁や通路以上に頑丈なのか、それとも1度破壊されてからまた復活したのか。
 そのどれが正解なのかはわからないが、ともあれ今現在俺の目の前にターミナルがあるのは間違いのない事実だった。
 そうして最後に死神と戦
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