ペルソナ3
1849話
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すると次の瞬間、俺の手が振るわれた軌跡をなぞるかのように、白炎の壁が生み出される。
死神が何をしようとしているのかは分からないが、それでも念動力が危険を知らせてくる以上、こちらとしては防壁を張る必要があった。
「メギドラオン」
そんな死神の声が、白炎によって出来た壁の向こう側から聞こえてくる。
そして、次の瞬間……俺を攻撃するのではなく、まるでタルタロスそのものを破壊しかねない程の、爆発のようなものが周囲を満たす。
爆発のようなものとしたのは、それが純粋な爆発……炎による爆発ではなかった為だ。
激しく生じた、炎も何もない純粋な爆発とでも呼ぶべき攻撃は、白炎の壁と拮抗しつつ……それでも、徐々に白炎の壁を削り取っていく。
この攻撃をまともに食らえば、混沌精霊の俺でも大きなダメージを受けていてもおかしくはないだろう魔法。
そんな純粋な爆発とでも呼ぶべき攻撃と拮抗しながらも、俺はその魔法に見覚えがある事に気が付いた。
そう、以前初めて死神と遭遇した時、俺がターミナルの中に飛び込む寸前に使われた代物だ。
あの時と同じだけの威力の爆発。
だが、今回はあの時とは違う。
ゆかりを庇ったりする必要もないし、純粋に最初から戦闘に専念出来た。
……もしターミナルの近くでこの死神が出てきたら、恐らく……いや、間違いなく以前と同様、もしくは荒垣を庇う分だけより不利な戦いを強いられただろう。
そう考えれば、このターミナルの近くで姿を現してくれたのは、俺にとって非常に幸運だったと言える。
メギドラオンとかいう、以前も使った死神の攻撃魔法によって引き起こされた爆発という現象そのものを白炎は燃やし尽くす。
爆発を燃やすと言われても普通なら理解出来ないだろう。
だが、それが出来るのが、俺の魔力によって生み出された白炎なのだ。
それでもメギドラオンの威力は強力で、徐々に押し込まれているのだが……やがて、唐突にメギドラオンの爆発が消える。
それを確認し、死神に対してすぐに次の攻撃をする為に再び腕を振るう。
再度生み出される白炎の壁。
ただしそれは、先程のように防御に使うのではなく、攻撃の手段としての白炎の壁だ。
真っ直ぐ、死神のいる方に向かって伸びていく白炎の壁。
だが……手応えが、ない。
命中したり、防がれたといった手応えはなく、回避されたような様子もない。
その事に疑問を抱き、それでも先程の爆発……メギドラオンの爆発が収まり、白炎も消えるのを、じっと待つ。
当然、何かあったらすぐにでもゲイ・ボルグを放てるように構えながらだ。
近接攻撃であれば、現状でどうにかするのは難しいだろう。
だが、死神は飛び道具を持っている。
あの銃身が異様に長い拳銃。
左手にあった拳銃は、相
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