第二話 使い魔として
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たわ。だから、ちょっと新鮮な感じがするのよ」
嬉しそうに口にするルイズに苦笑。
サタンは彼女の瞳に添えていた手を離すと再び彼女と向かい合う形で立つと
「それで? これの他には何かあるのか?」
「えっ? あっ、えっと……秘薬を見つけたりだとかいろいろあるけど、一番は主人の護衛ね。ご主人様の矛となり盾となるってところかしら? その能力で、主人を敵から守るのが一番の役目。アンタならそこのところは問題なさそうだけど」
「まぁ、戦うことに苦戦することは無いだろうしな」
「そうね。なんたって、私を除いた生徒達に恐怖を植え付けて黒焦げにした上に、治療までしてもピンピンしてる化け物だもの。そう簡単には負けないでしょうね」
「おい。事実だが人を簡単に化け物扱いするなよな」
ルイズに冗談交じりにそう告げるサタン。
自分が化け物じみた実力を持っているのは承知の上だが、それを面と向かって口にされるのは少しだけ抵抗があるのだ。
サタンが世界征服を目指した理由の一つは世界から差別をなくすためでもある。
見た目が人間と違うからだとか、恐ろしい力を備えているからだとかで人から蔑まれている存在をかき集め、人々の考え方を変えるために動き出した結果が魔族の誕生だ。
故にちょっとした違いで人から蔑まれるようなものを見ていると、放っておけないし我慢できない。
今朝ルイズを助けた理由もその性格からなのだ。
「分かってるわよ。アンタは今日から私の使い魔。僕なんだし、変に蔑むつもりは無いわよ」
「それを聞いて安心した」
「さてと、しゃべってたら眠くなってきちゃったわ」
ルイズは眠たげに欠伸をすると、そのか細い指を自らのブラウスのボタンに伸ばし、ゆったりとしたペースで外し始めた。
それを目の当たりにして勿論サタンは慌ててしまう。
何せ、目の前で女の子が着替えをしているのだ。
羞恥心の欠片も感じられないその所業に、サタンは自身の顔を背けると
「おい、ルイズ。確かに俺はお前の僕??パートナーになるとは言ったが、そういう意味でもパートナーになるとは言って無いぞ!?」
「な、何を馬鹿言ってんのよ!? わ、私だって今日あったばかりの奴と、い、一緒に寝るなんて口にはしないわッ! ただ寝るために着替えてるだけよッ!」
そう口にして脱いだブラウスをサタンの顔に投げつけると、ルイズは一言「見るんじゃないわよっ!」とだけ口にしてサタンに眼を瞑ることを強要させる。
いくら魔王であるサタンと言えども、少女の裸体を拝みたいという下心が無いとは言えない。
しかし、ここで彼女の裸体をマジマジと見る行為は、信頼を無碍にするような行為に他ならない。だからこそ、サタンは黙って彼女の言う
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