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ゼロの使い魔王さま!
第一話 魔王召喚
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までの癇癪を起しかけていた態度は何処へやら。しおらしく答えるルイズにサタンは頷くと、つい先程まで人垣に向けていた視線に更なる殺気を籠めると

「俺をこの場に出したコイツを侮辱したということは、この俺も共に馬鹿にしているということでいいんだな?」

「――ッ!?」

「貴様ら、全員ここで死ぬか?」

 それは脅し文句ではなく、実行の前触れであった。
 サタンは怒りに満ちた視線を人垣に向け片手を伸ばす。すると、手のひらに赤い魔法陣が展開され、それと同じものが少年少女たちの足元にも出現した。

 確実にマズい。それを本能的に感じたのだろう。
 彼らは絶句し放心していたが、すぐさま意識を回復させると悲鳴を上げ、その場から瞬く間に散らばっていく。

 だが??

「たかが人間ごときが、魔王である俺を侮辱した罪は重い。俺がそんな大罪人を生かすと思うか?」

 彼らを囲うように展開された別の魔法陣。それが退路を断ったことで袋のネズミ状態となったのだ。

「――死ねよ」

 サタンが放ったのは、無情にもその一言だけだった。
 瞬間魔法陣内で派手な爆発音が鳴り響き、辺りを黒煙と煙臭さで包んでいく。爆音からして爆発の威力は凄まじく、誰一人として生還を許さないタイプの破壊力だと瞬時に理解出来るものだ。

 その事実に真横に立っていたルイズは放心していたが

「あ、アンタ……なんてことして……」

 食って掛かるようにしてサタンへと詰め寄り、彼の胸倉を掴み上げた。
 その瞳には先程の破壊力を目にして恐怖すらも浮かんではいるが、それ以上に許せない何かがあるのだろう。まるで、自分を笑っていた少年少女たちを見据える以上に恨みがかった何かを感じる視線だ。

 そんな非難の視線を浴びながらサタンは彼女を見据えると

「――何だ? お前、さっきまで自分を馬鹿にしていた奴らを庇うのか? 案外お人好しなんだな」

「それが何よッ! 人が大勢死んだのよッ! 普通にいられるわけがないでしょッ!」

「勘違いするなって。少しばかり、脅してやっただけだ」

 そう口にするなり、サタンはルイズの背後、彼らの倒れていた場所を指さす。
 彼女が振り返るとそこには多少の爆炎を浴びたのだろう。黒い煤で身体を汚した先程の少年達の姿が目に入った。

 身体中を真っ黒に染め上げて倒れてはいるが、命に別状は無いのだろう。
 静かに呼吸を繰り返すさまも確認できる。

「みんな、生きてるの……?」

「死なない程度に手加減は加えたからな。あんな子共殺しても何の得にもならないし。それに??あっちには優秀な奴がいたようだしな」

 笑みを浮かべながらサタンが向けた視線の先には、身体を他の生徒たち同様に真っ黒に染め上げながらも手にした
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