ペルソナ3
1848話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「あはははは。まぁ、アクセルの能力を少しでも見せれば、そうなるわよね」
ショートボウを手に、タルタロス15階の通路を歩きながらゆかりが面白そうに笑う。
そんなゆかりの近くでは、荒垣がどこか呆れたような視線を俺に向けていた。
真田と模擬戦をした日の夜、今日は珍しくゆかりからタルタロスに行きたいと誘われ、結局荒垣を入れていつもの面子でタルタロスを攻略する事になった。
迎えに行った当初は少し不機嫌だったゆかりだったが、その不機嫌さも真田との件を聞くと吹き飛んだのか、面白そうに笑っている。
多分ゆかり自身を強化したいという思いの他に、何か面白くない事でもあったのだろう。
身体を動かすという意味では、タルタロスはこれ以上ない程に便利な場所だ。
八つ当たりをしても全く問題のない敵が大勢いるのだから。
……八つ当たりで倒されるシャドウ達も、微妙に哀れに感じるが。
ただ、相手はシャドウなんだし、特に気にする必要もないか。
「アキはボクシング部の中ではヒーローだからな。そのアキに勝ったんだ、アルマーも、明日からは色々と大変な目に遭うかもしれねえな」
どこか他人事のように言ってくる荒垣だったが、実際に荒垣にとっては他人事である以上、特におかしな事もないだろう。
「そうだな。真田が有名人だというのは知ってたが、それでも正直あそこまでとは思ってなかった」
そう言いながら歩いていると……
「トランスツインズだ! ゆかり、気をつけろ!」
2匹が1匹になったゾンビ型のシャドウ、トランスツインズが通路の向こう側からこちらに近づいてくる。
幸いまだこちらには気が付いていないようだが、それでも少し時間が経てば、向こうも気が付くだろう。
そんなトランスツインズを前に、ゆかりは少しだけ緊張した様子でショートボウに矢を番える。
ペルソナを出していないのは、イオがジオ系の呪文を弱点としているからだろう。
以前それを喰らったおかげで、イオが地面に転んだ事があった。
その隙を突こうとしたシャドウだったが、子猫の炎獣がいた事によって、それは防がれた。
うん、正直なところ、弱点があるというのは正直どうにかして欲しい。
装備品の類で雷系の弱点をなくする事が出来ればいいんだが……それもまた、難しい。
ゆかりも自分の弱点は承知しているからこそ、先手必勝とショートボウを構えているのだろう。
そしてトランスツインズがこちらとの距離を縮めてきて……こちらに気が付くのと殆ど同時に、ゆかりのショートボウから矢が射られる。
それも1本だけではなく、続けて何本も。
トランスツインズは、名前にツインズとついているように2匹のシャドウで1匹となっている。
つまり、純粋に的として考えてもトランスツインズは狙
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ