ペルソナ3
1847話
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部の部員が集まっていた。
最初は真田に勝った俺を許せずに絡んでくるのかとも思ったが、そういう訳ではないらしい。
集まったボクシング部員達が俺に向けてくる視線には、敵意の類は殆どないのだから。
……殆どと称したように、何人かは俺に敵意を向けている奴もいる。
まぁ、真田はボクシング部のヒーローだったんだ。
そんな真田が、俺に手も足も出ず一方的に負けたのだから、真田を慕っている者にとって俺は許せない相手という認識でもおかしくはない。
それでも俺に向かって何も言わないのは、負けた真田本人が全く気にしている様子がないからだろう。
それどころか、気力に満ちた表情を浮かべている。
もしここで俺に何か文句を言ってくれば、それは真田の機嫌を損ねる事になるのは間違いない。
「すまないが、君に……アクセル・アルマー君だったね? お願いがある」
そう言ってきたのは、他のボクシング部員を率いている男。
一番前にいるその人物の言葉に、俺は首を傾げる。
「お願い?」
「ああ。……真田に勝てるだけの実力を持つ人物を、ここでみすみす見逃したいとは思わない。どうだろう。ボクシング部に入ってみないか?」
「あー……そっちか」
「そっち?」
「いや、何でもない」
俺に対して敵対的な行動をとるのかと思いきや、まさかのスカウトだった。
いや、真田に勝つだけの力を持っているのだから、ボクシング部にとっても俺は欲しい人材なのは間違いないだろう。
もし俺をボクシング部に入れれば、月光館学園のボクシング部は黄金世代とでも呼ぶべき事が出来るようになるだろうし。だが……
「悪いな、俺は色々と忙しいから、部活をやるのはちょっと無理だ」
そう告げるのだった。
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