ペルソナ3
1846話
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、そんな様子がないところを見ると、ある程度暴走はしないようにされているのだろう。
それだけに、俺がボクシング部の部室に入るのは何の用件もないのにそんな真似をしてるんじゃないだろうな、といった視線が向けられる。
そこまで真田に入れ込んでいるのなら、男はボクシング部に入ればいいと思うし、女もマネージャーとかならなれると思うんだけどな。
そこまでの覚悟がないという者達……といったところなのだろうが。
ともあれ、今はそんな連中に構っているような暇はないので、ボクシング部の部室の中に入っていく。
練習中だからか、それぞれが縄跳びだったり、腕立て伏せだったり、サンドバックを打ってたり……といった者達が多い。
そんな状況だけに、当然俺が部室の中に入ってきたと気が付く部員もあまりいない。
だが、当然全員が気が付かないという訳ではなく……
「あ、ちょっと。困ります! 部員以外の人は部室に入らないで下さい!」
扉の近くにいた部員が俺に気が付き、そう言ってくる。
ボクシング部の部員にしては、結構大人しいというか、品行方正というか、そんな感じだな。
てっきり『何で勝手に入ってきてるんだ、てめえっ!』とか怒鳴られるかと思ったんだが。
ともあれ、喧嘩腰で話し掛けてくる相手ではなくて何より。
「ああ、悪い。ちょっと届け物だ。鳥海先生からボクシング部に」
そう告げ、持っていたプリント……許可証を渡す。
それを見て、生徒も俺が部室の外にいるミーハーな真田ファンではないと判断したのだろう。慌てて頭を下げてくる。
「あ、ごめん。それ待ってたんだ」
そう言い、部員がプリントを受け取り……
「おお、アルマー! やっと来たか!」
その瞬間、まるでタイミングを計っていたかのように真田の声が響く。
そして、想像上の相手とボクシングをする、いわゆるシャドーをしていた真田が俺の方に近づいてくる。
そうなれば当然真田のファン達は俺に視線を向け、何故真田が俺と友好的なのかというのを囁き合う。
何人かが、真田と噂のある桐条と俺が今朝一緒にいたというのを話している声が聞こえてくる。
いやまぁ、それは間違ってないけどな。
「やっと来たんじゃなくて、書類を持ってきただけだけどな。許可証」
「あー……ああ、練習試合のか。正直なところ、他校と練習試合をするよりも、アルマーと戦った方が得られるものは多いと思うんだけどな」
「真田先輩、それはちょっと聞き逃せません!」
俺から少し離れた場所で縄跳びをしていたボクシング部の部員が、不服そうにそう告げる。
真田を先輩と呼んでいるという事は、少なくても俺と同学年……もしかしたら1年という可能性もあるか。
もっとも、俺の場合は年齢が色々と不明な状況
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