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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百二十二話 フレイヤ大返し
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ー伯爵に暗殺されかけたが、皇女殿下はご無事だ。現在、皇帝陛下に代わり指示をしておられる』

エーレンベルク元帥の話しにエッシェンバッハ元帥は驚きを隠せなかった。
「何ですと、それで陛下の安否も判らないと」
『口惜しいがその通りだ、断片的な情報だが、ヘルクスハイマー伯の後ろにはリッテンハイム侯が居る、更に今日謁見しているのが、クロプシュトック侯だ』

「元帥、もしやしてリッテンハイムとクロプシュトックが手を組んだと?」
『そうとも言えんが、リッテンハイムは常日頃、御令嬢を次期皇位にと酒の席や身内の集まりで言って居たらしい。それにクロプシュトックは陛下にお恨みがあろう』

苦悶の表情のエーレンベルク元帥であるが、聞くエッシェンバッハ元帥も同じ顔をしているのである。そんな話をしている最中でも、エーレンベルク元帥のスタッフが慌ただしく、元帥に現状報告の資料を渡していき、それに目を通しながら、エッシェンバッハとの会話を進めていく。

「しかし、余りにもタイミングが良すぎます、我々がレンテンベルク要塞へ向かうのを見越したのでしょう。此は間違えなくクーデターですぞ、直ぐさま対応せねば成りませんぞ。リッテンハイム、ヘルクスハイマー、クロプシュトック星系を押さえるために艦隊を派遣しますかな?」

『いや、皇女殿下の御機転でリッテンハイム、ヘルクスハイマーは既に収監している。其処で、元帥は直ぐさま艦隊を反転させオーディンへ戻ってきて欲しい』
「なるほど、当主が人質では艦隊も動けないと言う訳ですな」

『その通りだ、今必要なのは艦隊による威嚇だ、オーディンに艦隊主力が居ない方が遙かに悪い状態だ』
「判りました。大恩有る皇帝陛下の危機に何を手をこまねいて居ましょうか」

『安堵した、オーディンの現在の防御は、地上部隊はライムバッハーが指揮を掌握しているが、宇宙艦隊は2個分艦隊僅か3,000隻ずつだ、今メルカッツ提督の艦隊が急行中ではあるが10,000隻だけだ。此処で不平貴族に便乗叛乱でも起こされたら手が足りずに目も充てられないから。元帥頼みますぞ』

「了解した、元帥、オーディンのこと頼みますぞ」


エーレンベルク元帥との会話の後、エッシェンバッハ元帥は直ぐさま宇宙艦隊総司令部スタッフを集めて緊急ミーティングを行った。

100人を超す各艦隊司令官と参謀長を集結させた事に参加者は早くも訓練かと思いながら居たのであるが、エッシェンバッハ元帥の発した言葉に皆が皆絶句した。

「御苦労、卿等に集まってもらったのは、他でもない。オーディンに於いてクーデターが発生した」
クーデターの言葉に多くの者が、驚きを隠せない。
「現在、ノイエ・サンスーシが近衛により占拠され、皇帝陛下と皇太子殿下の安否が不明だ」

本来であれば隠すべき事
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