暁 〜小説投稿サイト〜
シークレットガーデン〜小さな箱庭〜
宿屋での選択肢
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の中も豪華だ。ムラクモは一人一部屋用意してあると言っていたが、やっぱりみんな一緒の方が安心するし、三部屋も用意してもらうのは申し訳ないということで、三人みんな同じ部屋にしてもらった。

「ルシア様たちのお部屋はこちらです」

一部屋でいいと言ったのがいけなかったのだろうか……。案内されたのは宿屋の最上階。一番いい部屋でアリ一番高い部屋。スイートルームと呼ばれる部屋だった。
めちゃめちゃ広い。馬の町で泊った一番いい部屋がかすんで見えるほどだ。

「ふっかふっか〜」
「ベットの上ではしゃいじゃ駄目だってー、ランファー」

ベットがあったら飛び上がる、それは彼女の必須事項。部屋に案内されるや否や一目散に寝室へ向かい、キングベッドに飛び乗ってトランポリンのように大はしゃぎだ。ルシアがどんなに叱っても全然相手にされない。

「私は外で待機しているので、何かありましたらお声をかけてください」
「はーい」

元気よくするランファの返事に、ムラクモはくすりと笑うとへこり頭を下げて部屋の外へと出て行った。
もう外の景色は夕暮れ。これから外へ出かけてるのはないだろう。都会の夜は危険だと何かの本に書いてあったような気がする。だとしたらこのまま部屋でゆっくりしているのが最適だろう。

――とゆうことでルシア達はそれぞれの寝室に行き。それぞれ自由に時間を過ごしまた明日、ということにした。

数刻後。時刻は夜中。みんなが寝静まった丑三つ時。

「……眠れない」

昼間に死体の話を聞いたせいだろうか? 目が冴えて全く眠れない。寝室を出て隣の部屋のドアを少しだけ開けて中を見てみるとスヤスヤと気持ちよさそうに寝ているシレーナの姿。
どうやら眠れないのは自分だけのようだ。

「少し夜風でもあたってこようかな…」

寝ているシレーナを起こさないように静かにドアを閉め直し部屋を出てみると

「…あれ? あのこにいるのは………ランファ? こんな時間に何処へ行くんだろう」

真夜中の廊下を何処かへ向かって歩くランファの後ろ姿が見えた。
明かりは点いているが従業員の姿も他の客の姿もない。ランファとルシア以外ここには誰もいない。

「あれ? 外で待機してるって言ってたムラクモさんもいないや。どうしたんだろう」

この時ルシアの頭の中には二つの選択肢があった。








後をついて行く-








ムラクモを探す-











どちらを選ぶかは君(読者様)次第だ

選択次第で物語は大きく変わり 結末も大きく変わる

さぁ 君ならどちらを選ぶ――?
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